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秋の八ヶ岳


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日本に帰国して山梨に住み始めたころ、以前から堀辰雄などの本でよく耳にしていた八ヶ岳を是非描いてみたいと思っていた。時を選ばず二度出かけたのだが二度とも姿は見えずに帰ってきた。

二年前の秋に出かけた時、これは三度目の正直、紅葉の真っ盛りの八ヶ岳にお目にかかることが出来た。用意した水彩の道具でさっそく一枚描いて、それなりに気がおさまって帰宅したのである。

長い間額装したその八ヶ岳の水彩をアトリエに架けていたのだが、最近気がついたことがあってその作品をもとにしてもう一枚水彩を描いてみた。SMの小さな画面である。何か少し間伸びがした感じがあったのを小さな画面に直して、作品としては引き締まった感じが出たようである。




# by papasanmazan | 2024-11-23 07:19 | 風景画 | Comments(0)

レ・ヴォー・ド・プロヴァンス




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南フランスに住んでいた時の思い出の場所、レ・ヴォー・ド・プロヴァンスの風景をもういちど水彩で描いてみた。現場には何度も通ってかなりの数の油彩画を描いたが、そのうちの何枚かは日本に持ち帰ってきており、それをもとにアトリエで水彩で試している。

ゴッホの耳切事件のあと入院した病院がサン・レミの町に今でも残っており、そのサン・レミを通り抜けるとアルピーユの山塊にかこまれた広大なオリーブ畑が見えてくる。そしてその向こうに荒々しい岩山がそびえ、それがレ・ヴォー・ド・プロヴァンスの城である。

自然の岩山を利用して作られた中世の城で、現在ではフランスの観光名所の一つになっている。城の岩肌とオリーブの緑の対比が美しく、今でもなつかしく思い出される場所である。

# by papasanmazan | 2024-11-14 02:39 | 水彩画 | Comments(0)

ピンクと白のシクラメン


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地球温暖化が進んでいるのか、観測史上最も遅い富士山の初冠雪になった11月7日だったが、その日を過ぎても雪は続かず、もとの赤茶けた頂上だけが見えている。雪の富士を描こうと気持ちだけが昂ぶって仕方がない。

そのような中で季節の花のシクラメンが店に出てき始めた。アトリエに持ち帰ってさっそくパステルにしてみた。赤とピンクの花を買ったのだが、昨年から咲き続けている白のシクラメンもある。

まずはその白とピンクの取り合わせを描いてみた。やはり描いていると心は集中できるので、赤茶けた富士の姿は忘れ去ってしまう。そういった意味でも水彩やパステルの仕事は有難いし、もっと常に制作に向かっていようと思う。





# by papasanmazan | 2024-11-12 01:52 | パステル | Comments(0)

竹林(7)




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新しくみつけた芝川の付近の竹林を描いてみた。この辺りは家からも比較的近く、竹林も描けそうな場所がかなり見かけられるので、これからの制作には大変有難い。

以前から竹林はパステルで描くことにしている。いちど120号の大きな油彩を家内の実家の庭で描いたことがあるが、その大きさもさることながら、油彩の質感と竹林の風に揺らぐような情感とがうまくかみ合わず、大いに苦労した経験がある。

それ以来竹林はパステルを使っているが、若い頃の制作よりもだいぶ軽い表現になってきたようである。描いていてもかなり楽で、以前のように指が痛くてかなわない、というようなことも無くなってきた。竹林のテーマはまだまだ続けていくつもりである。


# by papasanmazan | 2024-11-10 01:55 | パステル | Comments(0)

カルポーの彫刻とカラスウリ


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カルポーの彫刻のレプリカを二つ持っている。女奴隷とふくれっ面で、どちらも好きなものである。もともとカルポーの彫刻には惹かれていた。ロダンの誕生にはカルポーが必要であった。そこにはフランス近代彫刻の大きな流れがある。

ロダンもたえず手を動かし、その大きな芸術の基にはほとんど職人めいた確実な技術がある。その先達がカルポーである。どんどん粘土をひねって習作を重ねていく姿が、オルセー美術館に集められた作品群を見ていると感じられるのである。

彼達の作品の確実さ,強さ、大きさなどなど、そのもとになっているのは自分の手の働きである。リルケのロダン論で大いに勉強させられたし、自分の絵画制作にも役立った経験である。上村松園の画帳しかり、絶えず線を引け、といったアングルの言葉に忠実だったドガの姿しかりである。

# by papasanmazan | 2024-11-08 00:21 | 水彩画 | Comments(0)