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大きな白樺(第二段階)

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画面に大きな白樺が立っている。手前にはブドウ畑が広がり,奥には農家や畑がみえている。と、さしずめ小説の出だしならこう書き始めたいところである。鴎外の小説「桟橋」の出だしは,桟橋が長い,長い、である。ここでは,南仏の空は青い,青い,と続けたい。

まさしく美術も文学も作り上げていくことに変わりはない。作者の意識や理想、思想や経験などがからまってひとつのものが出来上がっていく。静物画、風景、人物、抽象、具象,どう転んでいっても裏をかえせばすべて自画像のようなものである。

さてこの大きな白樺を小説風に続けていくなら、画面は広い,広い。画面は四角い,四角い。画面は平らだ,平らだ.どれが適語だろうか。

# by papasanmazan | 2012-02-29 17:15 | 風景画 | Comments(0)

暮色ヴァントゥー(完成)

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毎年恒例になって描いている冬の夕暮れのヴァントゥー山であるが,とにかく難しい。あの暮れなずむ赤紫の山肌は誰の眼をも惹くものだが、いざ絵画にしようとすると本当に難しい。。出来るだけ現象面にとらわれまいとはするのだがあの陽の沈む一瞬の美しさにはなかなか勝てるものではない。

というわけで今までにももう何枚も試みてきた暮色ヴァントゥーだが,今年のこのF12号の油彩も(60,6×50,0㎝)どうやらこの辺りで筆のおきどころのようである。現在の私としては制作に不満はない。現象面に引っ張られすぎることも少なかったように思う。

これから先どれくらいの表現にまでこういった画面を高めていけるのかは全く未知のことではあるが,常に美しいものへのあこがれはあるのだから自分の制作にもそういった反映するものが欲しいと願っている。厳しさのなかにも和らかさを、堅固な構成の中にもゆとりを。

もうすぐ春である,来年の冬にはまた夕暮れのヴァントゥー山にモデルになってもらおう。その時までには少しは進歩もしているだろう。
# by papasanmazan | 2012-02-29 01:08 | 風景画 | Comments(2)

農家とヴァントゥー山(第二段階)

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サムホールの小さな絵ではあるが道具立ての多い構成である。家あり、山あり、木あり、畑ありなどで少々うるさくもある。しかし小さな画面にこまごまとものを押し込んでいくのも一興で,割に描きやすくもある。それほど拡がりを気にしなくてもすむ。

こういう道具立ての多い画面は色彩の調和をはかっていくのが一番仕事の目安になるように思われる。余り小さな形にはこだわらないほうがコセコセしなくてよさそうである。ただしどのようなおおきさのキャンバスであっても制作中はよく距離をとって,少し離れて画面を見直すことが大切である。

今この絵を描いている場所は私の家からはマザンの中心を通ってちょうど反対側になる。ところが現在マザンのあちらこちらで下水工事のために道が閉鎖されている。長年いわれていた完全下水のための工事でここしばらくは車の通行が困難である。

森鴎外の小説に普請中というのがある。ある高等外務官が外国で知り合った歌手と日本の高級レストランで再開するのだが、そのレストランは普請中なのである、そして話のオチには,日本も普請中ということになる、

いまマザンは普請中、ひょっとすると私の絵も普請中かもしれない。

# by papasanmazan | 2012-02-27 21:10 | 小さな絵 | Comments(2)

冬の木立ち(完成)

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F4号の大きさのわりには制作の時間もかなりかかったこの絵であるがこれもようやく仕上がった。画面の密度としてはこれでよいと思う。以前から描いてみたかった風景だけに現在は満足している。もう少し大きな画面、たとえば20号位だともっとはっきりした構成になるのだろうが。

木立ちが並列しているところへ奥行きや空間を与えていかねばこういった絵は何をしているのか分からなくなってしまう。その場合に添景としての家や,遠景などの扱いが大切になってくる。これらはあくまで脇役なのだからアッサリとおさめておきたい。

なかなかさり気なく、軽く表現するというのは難しいものである。主役、脇役をわきまえずにべた一面描き込んで,まるで窒息しそうな画面になるのはいただけない。どこもかしこも上手に描けていると思っているのは作者一人で,観るものはアップ、アップしているかもしれないのだ。

この辺りはまだまだ制作意欲のそそられる所ばかりである。
# by papasanmazan | 2012-02-25 20:05 | 風景画 | Comments(2)

丘の風景(完成)

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どうにか完成したようでホットしたところである。最初にこの実景を見たときの感じは非常に緊張したようなものだったが、制作を続行していてもほぼその感じを持続出来た。その結果として一枚の絵としては大幅にゆらぐようなこともなかった。

ある程度は途中の段階でももちこたえられるようになったと思う。どうしても制作を進めていく上で画面が崩れる場合がでてくる,それは形や色の展開していく過程では当然であるしまた必要でもある。それを元に戻したり、進めたりしていく訳だが,絶えず自分で判断しながら筆を加えていかねばならない。

そのときの意識をどう筆でつないでいくかということが問題になってくる。それをもって制作の進行といっていいのだろう。要するに何かをもちこたえながら進めていく,それがその人にとっての一つのペースになっていく。

F8号の風景画一枚の完成である。

# by papasanmazan | 2012-02-24 19:47 | 風景画 | Comments(4)