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糸巻とテイエール


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P10号のキャンバスに糸巻やテイエール,サザエの貝殻、カップなどを集めて静物画を描いてみた。糸巻を描くのは実に久しぶりで、40年以上も描いたこともないモチーフである。若いころ人からたくさん糸巻をもらって、それがそれぞれきれいな色をした糸巻だった。

余りに面白いし、きれいなものだったので何度も静物画に使っていた。それが家族あげて渡仏する時に荷物の整理ということで、その糸巻を全部人にあげてしまったのである。それ以来フランスではこんな糸巻にはお目にかかったことがなかった。

日本に戻ってフトしたことから急に糸巻が目に入り、いてもたってもほしくなったのである。もちろんモチーフとしてである。手にしてみればやはり面白いもので、すぐさま一枚油彩を描いたのである。テイエールはフランスでよく使っていたものである。何か糸巻と合いそうな気がしたのである。



# by papasanmazan | 2023-08-26 09:35 | 静物画 | Comments(2)

カンナ



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カンナの花のパステルを以前投稿したことがあるが、フランスでこの花を描くことができずに長い間機会を待っていた、そしてようやく日本に戻ってからこの花に出会えた、ということを文章にしたのを覚えている。実は自分の中ではカンナの花といえば葉っぱがほとんど黒色に近く、紫やこげ茶の色が主になるカンナの種類だった。

ようやく今度こそその花を見つけて描く事ができた。小学生の頃の夏休み,日がな遊び惚けて家に帰るときにいつも見つるけるのがこの花だった。なんだか子供の目には一種不気味なものに見えたものである。

それを何とか年老いた今パステルで描いている。時のたつのを痛感しながらの仕事であるが、やはり描いているとその面白さに出くわすのである。

# by papasanmazan | 2023-08-20 11:03 | パステル | Comments(2)

百日紅


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百日紅の花があちらこちらで見かけられるこの頃である。生命力の強い木で、背も高くなるし、庭にもよく繁殖している。ピンクの花が咲いているが、小さな木のあいだはまだそのピンクの色も少し濃いようである。

小さなパステル紙を用意して庭にイーゼルを立てて描き始めた.この頃の暑さなので日除けのパラソルをさしている。南フランスにいるときは戸外での制作時には必需品だったパラソルである。

花のかたまった部分の面白さを狙って描いてみたパステル画である。木の大きさや、全体の流れといったような意図は最初からなく、ただ花の面白さだけを抽象して描いたものである。



# by papasanmazan | 2023-08-12 16:02 | パステル | Comments(0)

杉木立(1)




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山梨の鳴沢村では赤松の美しさに出会った。ところ変わって静岡の富士宮では杉の林立している姿にあらためて目を奪われた。杉の木立など、例えば京都の北山杉に代表されるようなものに日本中どこででもお目にかかれるわけだが、いざ目の前に急に現れると絵心を刺激されてしまう。

全く横一列に乱立している杉林で、変化を求める構図を探りにくい姿ではあるが、何かその総合された強さに惹かれるのである。晴れた時には奥の遠くに南アルプスの連山が見えることもある。今回はその遠景は排除して、杉林と近くの山とだけで構成してみる。

P20号のキャンバスを使った油彩で、久しぶりに制作した風景画である。この杉木立も連作してみたい一つのテーマとなりそうである。おそらく赤松を扱った画面より垂直性の強い、平面的な流れを追っていく仕事になりそうである。

# by papasanmazan | 2023-08-04 15:38 | 風景画 | Comments(0)

皿の上のビワ



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先日のビワに続いてやはり梅雨明け前の時期、もう一度ビワを描いてみる。今回は白にブルーの縁取りのある皿の上にビワを沢山おいてみた。青い布を背景にしてやはり大きな葉っぱを緑の色を目的にして全体の構成を考えてみたものである。

今回はF4号のキャンバス、F3号よりも少し横長の感じである。前回の時はビワをもりたてようとバックになる面積にあらかじめ用意していたお菓子の包み紙を使っていた。以前からビワの静物の時にこの色の取り合わせの包み紙が合うだろうと思って取っておいたものである。絶えずそういった目を働かせておくといい。

この4号の作品ではそういったこまごました色彩の変化ではなく、大きくとらえた皿の白とビワの色彩や形の連続だけを考えて,単純な構成を全面的に出してみたかった。

# by papasanmazan | 2023-07-19 18:16 | 静物画 | Comments(2)