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青いグラス(第一段階)

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家の中を時々づつ片付けまくる家内が先日古い額縁の箱を見つけ出してきた。取り出してみるとその額も、中に入っている絵もよく覚えている。フランスに移り住む少し前、ほとんど25年くらい前のことだろうか,大阪の吹田の頃の絵である。

その頃は盛んにこのような構成をはっきり示していこうという意図の静物を描いていたことを思い出す。出来の良しあしは別にして一生懸命だったことだけは確かである。懐かしさもあるが,よく見ているとなんだかもう一度描いてみても面白そうである。

25年の年月の差はどう現れるのか、と大きさも同じF4号のキャンバスを用意した。モチーフには以前のものがネーブルとぐい飲みだったものをオレンジと青いグラスにしてみた。物の置き方はほぼ同じ、そして幸いにも同じテーブルがある。

以前の,それもかなり前の作品を目の前にするのは私としても複雑な気持ちでもあるし、ましてブログでお目にかけるのは気がひけるのだが、これも何かの参考にと思いアップロードすることにした。


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# by papasanmazan | 2012-03-05 22:07 | 静物画 | Comments(2)

マザンとヴァントゥー(完成)

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前回この絵の第一段階ではほとんど出来上がりそうな,そんな具合であったがやはりそうは簡単にはいかないもので,その後何度か現場で描いた。崩れさるというところまではいかないが,山の存在、前景の広がりなど個々に見すぎた嫌いがある。

意識を全体性にとその都度持ち直しての加筆であった。この頃はそれくらいのことでは色が濁るとか、バランスが悪くなるとかいうこともあまりないので仕事としては楽しみながら進めていける。大きさもF3号なので描き込みとしてはこのくらいのところであろう。

まだまだこの場所からは描いてみたいパノラマである。もっとスッキリとした表現も,そして季節の違った色調の画面も考えられる。

# by papasanmazan | 2012-03-03 19:57 | 風景画 | Comments(2)

マザンの教会とのこぎり山(第二段階)

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厳しかった寒さが通り過ぎると今度はまた急に暖かくなった。天気予報でも盛んに春だ、春だと言っている。なるほど制作に向かう車から見ると、道ばたのアーモンドの花が咲きだしている。確かに春だ、この花が毎年真っ先に春を告げてくれる。

これから夏のラヴェンダーまで次から次と花が咲き続けていく。空も真っ青である。ところが今日は早朝から霧が出て、風景がどこかへ行ってしまっている。少し日射しが出てきてヤレヤレ、F4号のマザンの教会を続行にでかける。

葉を落としたポプラの色は青空の中で金色に輝いている、その色と建物との接点との深い色とを結びつけていくのがこの絵のひとつのポイントになると思う.その結びつきによって垂直感が強調されていく。それを支える水平感は村の建物全体の横の流れや、背景に迫っているのこぎり山の存在で示されていく。

とここまではいいのだが,急にまた霧が出てきてまずのこぎり山が見えなくなった,続いてマザンの村も消え去った。きょうはこれでおしまい。

# by papasanmazan | 2012-03-02 19:46 | 風景画 | Comments(0)

大きな白樺(第二段階)

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画面に大きな白樺が立っている。手前にはブドウ畑が広がり,奥には農家や畑がみえている。と、さしずめ小説の出だしならこう書き始めたいところである。鴎外の小説「桟橋」の出だしは,桟橋が長い,長い、である。ここでは,南仏の空は青い,青い,と続けたい。

まさしく美術も文学も作り上げていくことに変わりはない。作者の意識や理想、思想や経験などがからまってひとつのものが出来上がっていく。静物画、風景、人物、抽象、具象,どう転んでいっても裏をかえせばすべて自画像のようなものである。

さてこの大きな白樺を小説風に続けていくなら、画面は広い,広い。画面は四角い,四角い。画面は平らだ,平らだ.どれが適語だろうか。

# by papasanmazan | 2012-02-29 17:15 | 風景画 | Comments(0)

暮色ヴァントゥー(完成)

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毎年恒例になって描いている冬の夕暮れのヴァントゥー山であるが,とにかく難しい。あの暮れなずむ赤紫の山肌は誰の眼をも惹くものだが、いざ絵画にしようとすると本当に難しい。。出来るだけ現象面にとらわれまいとはするのだがあの陽の沈む一瞬の美しさにはなかなか勝てるものではない。

というわけで今までにももう何枚も試みてきた暮色ヴァントゥーだが,今年のこのF12号の油彩も(60,6×50,0㎝)どうやらこの辺りで筆のおきどころのようである。現在の私としては制作に不満はない。現象面に引っ張られすぎることも少なかったように思う。

これから先どれくらいの表現にまでこういった画面を高めていけるのかは全く未知のことではあるが,常に美しいものへのあこがれはあるのだから自分の制作にもそういった反映するものが欲しいと願っている。厳しさのなかにも和らかさを、堅固な構成の中にもゆとりを。

もうすぐ春である,来年の冬にはまた夕暮れのヴァントゥー山にモデルになってもらおう。その時までには少しは進歩もしているだろう。
# by papasanmazan | 2012-02-29 01:08 | 風景画 | Comments(2)