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ミルクポットと果物籠


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F10号のキャンバスに銅製のミルクポットと果物籠を組み合わせた静物画を描いてみた。二つとも最近手に入れたものである。ミルクポットは地味な色で、少し大きすぎるきらいがあるが、どっしりとした存在感が非常にいい。また果物籠は家内が蚤の市で掘り出してきたものだが、新しい工芸品の籠と違って、生活のにおいが残っているような重みのあるものである。

ともに渋くて地味な色合いながら、二つに共通したようなトーンが目を引き付けてくれて、静物画のモチーフとして有難い掘り出し物である。これにいつも使っている黒とグレーの縞模様の布、それに赤いソース差し、果物籠に盛ったリンゴと梨など、なにか大変に制作欲がわいた作品である。

あまり色としては目立たないモチーフにかこまれてソース差しと梨の赤、野生のリンゴの緑の対比が上手くはまってくれればそれいい。特にソース差しの赤はほとんど描き込まないようにして赤い色を存在させるようにした。描き込むのは他のもので充分である。

出来上がった作品に目を当てて、赤と緑にばかり視線がとどまらないようにと願った。

by papasanmazan | 2019-09-28 17:07 | 静物画 | Comments(2)

バルーの城





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プロヴァンスはロワール地方などと比べると城の数はかなり少なくなる。城壁だけが残っていて、それを現在の家並みに利用しているようなところは多いが、まとまった形で城全体がみられるというところが少ないのである。

こじんまりはしているが、よくその城全体の美観をこのバルーの城は保っている。我が家からは車で15分位なので絶えず絵を描きに行く場所である。今までに何枚の油彩や水彩を描いてきたことだろう。

そう考えると、松並木の間から見える城、坂道を通して奥に姿の見える城、バルーの村の全景の中の城などを題材にしてきたが、城そのものを正面から描いたものはほんのわずかしかなかった。今回はやや小さいがF4号のキャンバスに、城に照準を合わせたものを描いてみた。角度から言ってもう少し近づいて城をアップしたいのだが、村の家々の建物との兼ね合いで、この距離を選ぶしかなかった。

by papasanmazan | 2019-09-21 15:23 | 風景画 | Comments(0)

サントン人形と果物





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南フランスの郷土工芸のサントン人形と果物を組み合わせてF8号の静物画を描いてみた。プロヴァンスの名物であるサントン人形はクリスマスのクレッシュの飾りにする人形であるが。単体でも家庭の置物でよく見かけられる。サントン人形だけを扱った店もあるし、町の蚤の市などでもよく売られている。

我が家にも四つのサントンがあるが、いつも老婆の人形を静物画に使っている。蚤の市などで探してもなかなかいい人形が見つからず、また他のものでも絵のモチーフになるようなものがないかと見まわすが、たいていはガラクタばかりである。

画面の動きを第一に考えてモチーフを組んでみた。普通なら背の高い人形を左側に持ってくるところだが、少し心理的な動きを考えてあえて右側に置いてみた。人形の顔の傾きと両方の肩の高さの違いで人形自体がむかって右から左へ視線を送るようにして果物につなげていければ、という感じである。少し派手な色合いになったが、軽みのある画面を心掛けた。



by papasanmazan | 2019-09-18 08:08 | 静物画 | Comments(2)

赤い森




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先日のF10号、赤い岩と横たわる木と並行して描いていたP25号の赤い森もようやく完成した。やっと、ようやく、と言っていいほど全力で描き込んだ作品である。描きあがった段階で自分で何度も点検し、じっと見直していた画面である。


F10号の前作を描いている途中から、画面向かって右側の橙色の岩の面積をもっと増やしたい欲求が強くなってきた。しかももっと大きなキャンバスに描いてみたい、そこでやおらP25号を選んで、隔日にこの二枚の並行した制作になったわけである。、しかしF10号が終わった後もP25号のほうはなかなか納得がゆかず、大いに苦労した。

自分としては満足のできる作品に仕上がった。赤い岩のシリーズとしても一応の答えが出たような気がするのである。

最近の作品を自分で見直してみて、一つよくなったと思うのは、その完成した作品のそれぞれのマチエールが以前よりはサラッとしながら粘りも出てきたような気がする。この感覚は自分にとって大変な進歩だと思っているし、有難い現象だと喜んでいる。なぜならこのマチエール、触覚というものは絵画を判断するうえで非常に重要な要素になるからである。その触覚一つで画家の人格がわかってくる、と言っても過言ではないと思う。私の理想でいえばその作品の表面を手で撫でてみたい、というようなものが出来上がってくれればと願っている。

by papasanmazan | 2019-09-13 06:16 | Comments(2)

キャロンの教会






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先日のM10号のキャロンの鐘楼と同じく、この夏の初めころ描いていたキャロンの教会をもう一度P6号のキャンバスにおさめてみた油彩である。この村の教会は鐘楼ほどは特徴的ではないが、村の中央にドンと横たわっていて、存在感は充分である。

そもそもこのキャロンの村自体が横に長く連なった並列的な性格で、それでいて高さも下からせりあがっていく建物の積み重なりで、これも非常に魅力のあるものになっている。この二つの性格が相まって、全体として直線的な強い印象を与えてくれる。

プロヴァンスの村といえば、村の中のジグザグした道や、石畳に囲まれた家の古い入り組んだ壁などを絵の主題にすることが多いようだが、キャロンの村だけではなく、その村、そのコミューンの性格をよく見分けていくと面白い発見もあると思う。

by papasanmazan | 2019-09-10 18:53 | 風景画 | Comments(0)

梨とリンゴ





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F3号のキャンバスに梨とリンゴを組み合わせた静物を描いてみた。F3号で、少し小さい画面だが、梨二つ、リンゴ五つと、これは多すぎるかなと思いつつ収めてみた。黒とグレーの縞模様の布に白い布も置いて空間を作るようにした。

果物七つをピラミッド型に沿って置くように最初から意図した。それでもって全体がなんとかバロック的な感じにならないかなと思ったからである。このような小さな画面でも何か自分の感じや意図を大切にしていくと制作そのものが楽しくなってくる。

色数も限られたものになっているが、白や黒などの無彩色をうまくはめ込んでいくと、思ったよりも色のハーモニーが出て、落ち着いた調和が得られるようである。

by papasanmazan | 2019-09-07 23:33 | 静物画 | Comments(2)

キャロンの鐘楼





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今年の夏に入るころキャロンの村の建物を集中的に制作した。鐘楼や教会、村全体などを大きさを変えたり角度に変化を加えて数枚の油彩を描いて一応満足したのだが、何となくもう一度描いてみたくなるだろうなという予感があった。

そののちヴァントゥー山や赤い森などの制作に移ったのだが、これも一段落しそうになるとやはりキャロンに戻ってきたのである。おそらく今まで集落や建物を正面切って描いた経験が少ないせいで、この積み上げたような建物のの姿にあこがれを感じていたのかもしれない。

それでF3号などに描いたキャロンの鐘楼、これはキャロンに限らずどのプロヴァンスの村にも共通する特徴的な鐘楼を今度はP10号のキャンバスに描いてみた。建物もずっと横長にとって、村を俯瞰する感じのとらえ方による油彩である。

建物の色彩だけではなく間に挟み込んでいく緑に注意しながら制作した。

by papasanmazan | 2019-09-04 00:06 | 風景画 | Comments(2)