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野の花(タテ型)






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先日の野の花のパステルに続いて今度は紙をタテ型に使ってかわいい野原の花を描いてみた。まだまだ花がいっぱいで、コクリコの赤やエニシダの黄色もよく目に付く季節である。

花を描くといっても植物図鑑を作るわけではないから、細部などは自由に省略したり、また時には色の強さに惹かれて強調した色彩を与えたりする。パステルだからといって、いわゆる雰囲気だけを求めたような画面は余り作りたいとは思わない。

この小さなパステルの画面でも、できるだけ目線をヒッパリ合うような黄色と紫の色の対比を構成的に扱おうという意図で持って仕上げたつもりである。






by papasanmazan | 2019-05-30 01:06 | Comments(0)

マルモールの教会





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マザンからブナスクへ抜ける道の途中にマルモールの村がある。ここも人口は少ないが、最近少しづつ新しい家が増えてきた。どの村も人口増加、新築ブームである。南フランスに住んでもう15年以上になるが、大分趣が変わってきて、新しさが目に付くようになってきた。バスの便などが多くなって、生活面の改善もあるかもしれないが、なにかかつてののんびり、ゆったりした雰囲気が懐かしい気がしてならない。

マルモールの教会や村を見渡すこの景色を描くのは記憶違いでなければこれで三度目だが、最初の作品では村全体が地面の中に沈んだような具合になってしまい、全くの失敗に終わった。二作目にかかる時に何故そのような失敗に陥るのか、かなり考えてみたのだが、もう一つ原因がよく分からなかった。

この三度目のF4号の制作の途中でその原因がはっきりとつかめた。背景にあたるダンテル・ドゥ・モン・ミライユの山の調子をうんと押さえていかなくてはならないのである。今までの制作では、要するに村や教会、手前の林、そして背景の山が余りに一本調子過ぎて、メリハリがなさ過ぎたのである。そのために建物の群が沈み込んでいったのだと思う。

この作品で一応の答えは出たように思っている。



by papasanmazan | 2019-05-26 23:09 | 風景画 | Comments(0)

少女像と花




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よく静物画の制作に使っている少女の像と,アトリエに咲いている鉢植えのポインセチアなどを組み合わせてF10号のキャンバスに仕事をしてみた。何度も描いているこの少女像だが、以前から下から見上げた姿がいいと思っていた。余りそういった構図を考えたこともなかったのだが今回は初めてフロアーに座り込んで、うんと低い位置から一枚の静物画を描いたわけである。

映画監督の小津安二郎の撮影で、ローアングルというのは有名である。ほとんど床下から舞台を眺めたような設定で映画の撮影をするのである。配置された人物や小道具などがまるでピックアップされたような感じに浮きだされてくるようである。それに加えて垂直、水平の要素を強調した画面はまさしく映画の巨匠の名に恥じない堂々たる出来である。どの映画だったかは忘れたが台所に酒瓶一本置いてある場面に、その置き方の厳密なのに驚いたことがあった。

静物画の物の置き方もそうありたいものである。低い位置からの少女像の表情を引き立たせるのに花や布、小さな砂糖つぼなどを色彩の取り合わせや画面の流れを考えながら制作を続けたが、置かれた物の部分よりも案外背景の処理が難しかった。こういったところは出来るだけアッサリとさせたいのだが、かえって描き込まないようにと思う分、難しさを感じる。

by papasanmazan | 2019-05-21 22:47 | 静物画 | Comments(2)

野の花






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春が過ぎると野原のあちらこちらに野草が咲き乱れている。我が家の前の空き地にも木陰などに色とりどりの花が見られて、ちょっと気をつけただけでもかなりの種類があり、いくつかを取り合わせてスケッチを基にパステルにしたりする。

家の庭などだとそのままパステルを持ち出しての戸外制作になるが、アトリエでの制作も自分の趣向を踏まえていけるのでこれも楽しい仕事である。以前は力みかえったようなパステルの扱いだったが、最近はかなり柔らかく使えるようになって、指も大分らくになってきた。

小さなグレー地の画面に黄色と赤、紫の野草をおさめてみた。縦に花を配置しながらその繰り返しのリズムで目線を横にひっぱっていきたかった。

by papasanmazan | 2019-05-20 00:55 | パステル | Comments(0)

キャロンの教会


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我が家から車で10分位のところにキャロンの村がある。最近はこの村でよく仕事をしている。バルーにある城や、岩山にへばりついているロック・アルリックの村などを描きに行くときには必ずこのキャロンを通るので、以前から気になっている村ではあった。

建物が上下に重なり合いながら、鐘楼や教会の連なりが横への変化に視線をひいて、村全体のマッスがなかなかに重厚である。こういうのを本当の重層構造といっていいのだと思う。新しい都市の、上へ、上へ、というのではなく、地面から生え上がっていくような感じである。そしてそこにはいかにも人の生活がある、土着というものだろう。

今度はこの教会にうんと近づいて、縦の流れだけを写し出す、見上げたところにはほとんど石の壁だけといったようなものを、これもうんと小さなF0号のキャンバスにおさめてみた。

大きな対象を手のひらほどのものに表現する、ちょっと気を衒ったやり方かもしれないが、描いていて大変に面白かった。






by papasanmazan | 2019-05-15 11:07 | 小さな絵 | Comments(4)

キリストの像




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アトリエに置いてあるキリストの像を静物画にしてみた。F10号のキャンバスを縦型に使って、本を二冊と背景の布、鉢植えの植物をあしらって描き始めた。本がなんとなく聖書を暗示できればいいと思って使ってみたのだが、別に宗教的な寓意などはない。

制作の進行とともに何か構成的な要素がほしくなってきた。画面が布や葉っぱの繰り返しが目立ちすぎて肝心のキリスト像がシャンと存在してこないのである。しばらく考え込んでいたが、思いついたのが十字架を添えて、その直線を構成に組み込んでいこうとしてみたのである。それからの制作は大変に気乗りのしたものになった。ただし十字架にも寓意はない、またそれほど目立つようにも描かずにしておいた。

仏教、特に禅に関する本に比べてキリスト経関係の本は今まで余り読まないでいる。関心は高まるのだが、よく理解できるようになったのは内村鑑三の聖書註解全集を読んでからである。特にロマ書の研究がよかった。カール・バルトのロマ書研究もいいと聞くがまだ読まずにいる。

by papasanmazan | 2019-05-12 19:20 | 静物画 | Comments(0)

赤い山と笠松





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前作のP20号に続いてF12号の油彩である。午前中にP20号、昼からF12号を描いた。一週間の予約をしていったのだが、とにかく雨と強風にみまわれて、もう二日延長してようやくこの二点を完成させてきた。

地中海沿いの、いわゆるコート・ダ・ジュールあたりになると笠松が多く見られてくる。フランス語でいうとパラソル型の松というが、その笠松が連なって群を成したところの姿はなんとも趣がある。これがもっと先に行ってローマの松になる。

三年位前にはサン・トロッペの海沿いの笠松を描いたことがあるが、このロックブリューヌも笠松があちこちに見られ、それが赤い山と対比してまことに美しい。山のすそを笠松が埋め尽くしているような場所を見つけて制作してみた。

かなり色彩を計量していかないと赤と緑の対比がケバケバしくなりそうである。岩を彩る赤も笠松の澄んだ緑も、それぞれの色自体としてはきれいだが、画面全体の働きとしては充分にコントロールしていかなければならない。

by papasanmazan | 2019-05-04 15:39 | 風景画 | Comments(4)