<   2018年 09月 ( 4 )   > この月の画像一覧

梨とワイン杯


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幸田露伴の小説〔望樹記〕の書き出しは、年をとるとケチになる、である。同じように絵を描いていて、年をとるとヘンクツになる、というわけでもないのだが、最近かなり小さなキャンバスに普通で言えば大きすぎたり、個数が多すぎたりするようなモチーフを組み合わせたような静物画や、見晴らしの利く広大な眺望をおさめたような風景画を描いてみようと思うことが多くなった。


体力的に大きな画面が無理になったということはまだ感じないし、どちらかというと小さなキャンバスのほうが難しいと思うので、どうして小さな画面を試してみようとするのか分からないのだが、それほどヘンクツな考えはしていないつもりである。


そういったところでF0号のキャンバスに梨を二つとワインの杯、これは陶製のものだが、これを組み合わせて、それぞれの動きを強調してみたくて描いた静物画である.背景は小さな画面があまりうるさくなるのをひかえるために黒とグレーの縞模様の布を置いている。この布も気に入ったものである。





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by papasanmazan | 2018-09-28 18:56 | 小さな絵 | Comments(2)

バルーの城遠望


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以前からバルーの城を遠望して、前景の丘や畑などと組み合わせたものを描いてみたいと思っていたのだが、ようやく今年の夏になってその場所が見つかった。いつも通っている道から少しそれたところで、その場所が見つかるとまた描いてみたいようなモチーフがいくつか増えてくる。

緑が多く、自然が沢山残っているフランスは私にとって大変に有難い制作の場である。まだまだ恵まれた自然の中でイーゼルを立てながら、生きた美しい風景画を描いていきたい、そのためにも日常の生活をしっつかりしなければと思っている。


12号のキャンバスで長辺と短辺が2対1の、細長い特寸のものを使って描いてみた。バルーの城自体は今までに何度も手がけているのでその構造は良く分かっている、それを遠望するのでどのくらいの描写度が必要なのか、それが全体の風景として成り立っていく上で判断しながら制作を進めていった。ある時は少し城の細部を描き込みすぎたり、説明過多になったりしたが、そのつど元に戻していくような、そういった繰り返しで仕上がっていった。手前の畑などもやはり細かすぎる描写を最後には大きく、一面の抜いたような色彩にとらえ直して完成したものである。




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by papasanmazan | 2018-09-25 20:15 | 風景画 | Comments(2)

マザンの教会


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F3号の、比較的小さなキャンバスに、自宅からすぐ近くの場所のワイナリーあたりから見たマザンの教会を描いてみた。この場所ではよく制作しているのだが、教会を手前に大きく扱った構図は初めてである。この場所はマザンの村を紹介するのによく写真などで使われているところで、眺めは非常にいい。全体に俯瞰するような眺望がお勧めなのかもしれないが、教会をアップするのは今まで気がつかなかった。


なるほどこういうふうに教会の建物を前面にもってくると、写真だとかなり窮屈な構図になるのに違いない、そういう点、絵画は自分の目と腕を使って画面を組み上げていくことが出来る。名実ともに構成する、という言葉があてはまるわけである。


少し私道に入れてもらって、距離をとりながら描いた作品である。もちろん持ち主の人に会ったら許可を得るようにしている、今までいやな顔をされたことはないし、どうぞ、どうぞといってくれるのが一般である。




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by papasanmazan | 2018-09-23 17:41 | 風景画 | Comments(2)

二本の松とバルーの城遠望


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八月の八日頃からプロヴァイダーのせいでインターネットがつながらなくなり、ブログの更新も出来ず、また固定電話も同じ回線なので使えない状態が一ヶ月以上続いていた。八月という月はフランスはヴァカンスの時期で,こういう時に機械が故障したりしても誰も働こうとせず、また病気になってもかかりつけのお医者さんもいったん休みをとったらどうにも診察もしてもらえない状態になる。

何年か前にも同じようなことがあり。その時にはほとんど二ヶ月待たされた経験がある。今回は一ヶ月と二週間ほどであるが、その間に日本では大阪に台風が被害をもたらし、フランスのテレビでも関西空港の様子をすぐに報道していたが、大阪の息子や知人に電話しようにも、またメールで問い合わせようにも共に使えない、ようやく何とか息子からのメールを見ることが出来る状態になって、額縁を置いてある古い家の屋根が飛んでしまって、とてもそのままの状態にしておけず、息子や家内の甥などが協力してくれて安全なところに運んでくれたとのことなどを知ることが出来た。少し額縁などの被害がありそうで、11月の個展に向けて心配しているところである。

その間にも作品は沢山出来上がってきた、遅ればせながら少しずつブログに投稿していくつもりである。P20号の風景画で、先日紹介したF20号の松の木の間から見えるバルーの城とおなじ場所、ほぼ同じ構図のものである。少し視点を変えただけでもう一枚描いてみたくなる、そういうことが制作の実際にはよくあることである。




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by papasanmazan | 2018-09-15 23:27 | 風景画 | Comments(4)