<   2014年 08月 ( 6 )   > この月の画像一覧

夏のヴァントゥー(完成)

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現場主義の私はサインを入れるのをのぞいては自然の中で制作を始め、自然の中で制作を終わることを原則に仕事を続けるが、この15号の風景画についてはこれで完成したとアトリエに持ち帰っては不満なところが目につき。また自然の中にキャンバスをたて、またアトリエで点検しているうちに欠点が分かりもう一度現場に戻る、そんなことの繰り返しを自分でも嫌になるほど重ねた作品である。描き始めたのは春の頃、題名は夏のヴァントゥーと、ようやくサインを入れたのは夏の終わりである。

いつもの山と白い岩なのだが、何度描いても難しい。白という色に泣かされているのである、それでいてやはりきれいだと思うのは一種、職業病なのかもしれない。


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by papasanmazan | 2014-08-31 22:56 | 風景画 | Comments(2)

ブーケ

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ひとからいただいた花束をパステルで描いてみた。色合いは日本人からするとややエキゾチックで少しなじみ難いかもしれないが、フランスの花屋さんではよく見かけるものである。特に暗い紫や赤色の取り合わせが面白い。フランスに住み始めて頃はよくバスルームなどでウルトラマリンのような深い青などの色が使われていたりして、何か落ち着かないような気持ちがしたことがある。やはり淡い色を基調にする日本の配色とはかなり違った感覚がそこにはあるようだ。

なんとかパステルの柔らかい色合いに深さを工夫して描き上げた一枚である。



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by papasanmazan | 2014-08-29 20:09 | パステル | Comments(0)

モルモワロン全景(完成)

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モルモワロンの村の背にかつての石切り場があって、切り出された石の後が荒々しく目をむいている。まるで面取りデッサンの見本のようである。その場所から村を見おろすと美しい風景が大きく展開されている。ヴァントゥー山のふもとからさらにヴォークルーズの山並みにかけての点在する村々や、森や林をふくんだ様々な緑の畑が織りなす広大で光に満ちたパノラマ風景である。

眼下にはオレンジやピンク色に輝いた屋根や壁を見せた家々が散在するモルモワロンの村の全景が手に取れるように存在している。ひとつ際立って教会の姿が存在を示しているのもなんだかフランスの村をよく表しているようである。そんな俯瞰図をM30号のキャンバスに描いてみた。

こういった俯瞰したような風景を描くのはヘタをするとアクどく、わざとらしい感じがして下品になりがちである。いってみれば看板絵とか、まるで地図でも見ているような絵にもなりかねない危険があると思う。だから余り細部にはこだわらず、できるだけサラリとした表現にまとめてみたかった。

ここは風当たりの強い場所で、ミストラルに邪魔をされるのが多い制作であったが、進み具合は自分自身納得のいくものになったし、これからのいい指針にもなった作品だと思っている。何故だか分からないが出来上がったものを見ていると、織田信長が上杉謙信のご機嫌取りに贈った洛中洛外図をさかんに見たくなってきた。何かの関連があるのかしら、とも思う。



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by papasanmazan | 2014-08-20 15:50 | 風景画 | Comments(2)

丘の農家(完成)

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日本にいた頃、少しの間だが絵画教室で教えていたことがある。生徒さんも主婦やサラリーマン、学生などいろいろな人たちだった。そのなかには小学校から高校までいっしょだった同級生などもいて、そういった雰囲気の中で絵の手ほどきをしていたのである。

その同級生だった彼は、定年後にはいずれフランスの現地で風景を描いてみたいとも言っていた。そうこうする内に私も南仏に転居したのだが、もし彼が南仏まで来て絵の勉強を続けるのならちょうどこの風景が彼には格好のモチーフになりそうな農家を見つけたのである。割に単純な形で、面もはっきりしているし、造型感も強い性格の農家である。まわりにはふんだんの緑があって色彩の勉強にもいい。そんなことを考えていた。

けっきょく彼は定年後に京都の美術大学で本格的に絵の道を続けることにしたそうで、フランスに来ることはなくなったのだが,残ったのはこのモチーフの農家である。何年もその風景を見ている内にとうとう私がその魅力のとりこになってしまったのである。

F25号のキャンバスを取り出して描いてみたのだが,最初に思っていたのとは大違いに難しく,自分自身に勉強になるモチーフであることにきづいたのである。なるほど見た目には単純なフォルムなのだが,それを確固とした形で定着させることが如何に困難なことか,実在感を表現することの難しさに目を見張ったのである。なにごとも全てが勉強である。


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by papasanmazan | 2014-08-18 21:03 | 風景画 | Comments(2)

モルモワロン遠望(完成)

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小さなサムホール(22,7×15,8)のキャンバスにいつもよりは少し離れた位置からモルモワロンの村を描いてみた。教会を中心とした風景だが、ここの教会の傾きがなかなかいいと思う。垂直から少し傾き加減で、その屋根の形と相まって一つの魅力になっている。集落もよくまとまっていて構成的な絵画にもなりそうである、

周りの緑の多いのも有り難い風景だが、その緑の所々に岩山が見えている。かつては石切場として使っていたのだろう,切り出された岩の後が荒々しく残っている。白い岩のモチーフとしてこの辺りの風景を昨年からほとんど毎日のように通って描いているのである。

小さな画面も以前ほどには苦ではなくなってきた。要するに神経を使うと言っても余りに神経質に、ただ細かく描き込むだけが能ではないことに気づいたのである。


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by papasanmazan | 2014-08-15 17:33 | 小さな絵 | Comments(2)

オーゾンの農家 P15号(完成)

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よく車で通っている道であるが、同じ道でありながら反対方向にふと走ってみると,いつもとはまた違ったものに出くわすことがある。このオ−ゾンの農家もそんな具合にみつけたモチーフである。その時までは存在すら知らなかったのだが、急に目についてあわてて車を道の端に置いたのである。

何気ないが,大きくどっしりとした,いい表情の農家である。それを取囲む風景もいかにもプロヴァンスの雰囲気があっていい。P15号に描いてみた。

割にサラサラとした描き具合であるし,進み方も余りよどみもなかったのだが、この何気ない表情には画面というものを考える上で大変に勉強になったものである。創りながら創ったようにみせない、とでもいったらいいのだろうか、嘘のような本当のような境をさまよっているような感じでひとまず制作を終えた。



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by papasanmazan | 2014-08-01 18:40 | 風景画 | Comments(2)