<   2013年 06月 ( 7 )   > この月の画像一覧

松林の中のあずま屋(第一段階)

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家からマルモールの村にぬける農道の脇に、松林に囲まれた小さな建物がある。多分かつては門番小屋だったのだろうが、いまはそのままに誰も使っているような様子はない。ピンクの壁にオレンジ色の瓦がのっかっていて、可愛い建物である。

その取囲んでいる松の木々の幹の傾きがいつも絵心をそそるのである。以前にはもっと正面から横長の画面に取入れてみたことがある。今度はその幹の曲り具合や傾きの取り合わせを狙いにしてF8号のキャンバスに描き始めてみた。

ようやく夏の青空が出てきた南仏、しかしどの花も約一ヶ月遅れの状態である。ラヴェンダーも紫の色がやっとはっきりとしてきたこの頃である



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by papasanmazan | 2013-06-30 18:11 | 風景画 | Comments(0)

ヒマワリと帽子(第二段階)

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夏の花、ヒマワリ、見ているだけで元気がでそうでなかなかの人気者である。絵の作品でも有名なゴッホの連作だけにかぎらず、多くの画家のモチーフになっている。あの強烈な黄色は確かにそれだけの魅力はある。今年も新たな気持ちでこのF12号の作品を描き始めたのだが、しばらく続けているうちに、モチーフの花もしおれてくると共に画面のハリも失われてきた。

描きはじめの意図が徐々に消失されてくるにつれて、新鮮だった色彩もそのかがやきが鈍ってくるのは制作の途中でかならずでくわすことである。そこで立て直せるかどうかも一つの力量であるし、これはいい絵を描きあげるための試金石なのかもしれない。

そんな難しい段階になっていたこの絵の制作過程であるが、ちょうどその考え込んでいる時期に制作中断になったのである。家内のやっているペンションのお客様が私の高校の同窓生で、その奥様やお友達、計五名を車で家内ともども二日間案内することになった。とにかくにぎやかで、楽しい小ツアーであった。運転で体は疲れたのだが、なにかパワーはこちらがいただいたような気がしたのである。

彼等が南仏の観光を終え、ボームへと移動するのにアヴィニョンのTGVの駅まで車で送った帰りに、さてもう一踏ん張りをと、いつもの花の農家に寄ってあらたにヒマワリの一束を求めてきた。持つべきものは友達とヒマワリかもしれない。

もう一度画面全体にアタリをいれなおして制作再開である。この絵は花瓶を含めて垂直感を出してみたいと思っている。いままでとはちがったヒマワリにしてみたいのである。



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by papasanmazan | 2013-06-21 19:06 | 静物画 | Comments(0)

黄土と松(完成)

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大きな黄土の森と、そこに群生している大きな松を取り込んで,小さなサムホール(22,7×15,8㎝)の画面を構成してみた。これも絵画の一つの面白さで。何も大きな対象物だからといって大きなキャンバスが必要だとは限らない。芥子粒の中にも全世界が入るし,小さな水滴に全宇宙が反映される。

今年の冬から春にかけて比較的大きなキャンバスに黄土と松の絵を続けて描いてきたが、その一連の作品がほぼ終わりかけた頃、このモチーフをごく小さなキャンバスにも試してみたらと思いついたのである。以前は小さな絵を描くのが苦手だったが、ひょっとしたことでそうでもなくなった。ちょっとした集中力の問題である。

黄土の色と松の緑の対比が魅力なのだが、これが半々にならないように注意しながらの構成であった。

こういった試みもまだまだ続いていくだろう。



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by papasanmazan | 2013-06-14 02:27 | 小さな絵 | Comments(2)

ヒマワリ(完成)

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油彩でヒマワリと帽子を描いているのと並行してパステルでヒマワリだけを描いてみた。紙の地色のピンクを上手く使って、光を感じさせるような空間が出れば良いのだが、果たしてどうだっただろうか。パステルの仕事もやはり描き始めのうちはできるだけ軽く、軽く色を重ねていってるのだが,途中の段階になってくると物と物の関係などに気持ちが移っていくと,次第にその軽やかさもなくなる程の描き込みになってしまう。

出来上がったものを見ていると油彩とはまた違った味わいにはなるにはなるのだが,どうも思う程のパステルの特質が足りないような気がする。そうかといっていわゆるパステル調というようなぼやけたような表現もとりたくはない。ただ以前よりはかなり重色は少なくはなってきている。




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by papasanmazan | 2013-06-13 02:53 | パステル | Comments(2)

ヒマワリと帽子(第一段階)

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今年は気候が不順でコクリコや他の花の時期が一ヶ月程遅れているが,ヒマワリだけは例年どうりに出始めている。いつもの花の農家に行って買い求めてきたのだが、やはりアトリエの中ではなかなかの存在感である。あらかじめ用意していたF12号のキャンバスに描き始めてみた。昨年のギャルソンというテーマの人物画、息子にモデルをさせた絵なのだが,その時の麦わら帽子を背景において,子どもの使うリコーダーもそえてみた。

描き始めはいつもと同じことであるしヒマワリや、その他のモチーフについてもとりたてていうことはない。ただ一つ新しいのはいままで使ってきたキャンバスだけを別のに変えたというだけである。

40年程前のことになるが,美大を卒業してから何年か経っていたが大阪の心斎橋の画材屋で偶然ベルジのキャンバスというものに出くわした,ほんの数枚木枠に張られたキャンバスだったが,手に触れてみると実に描き良さそうである。その当時としてはかなり高価だったので、ようやく家までの帰りの電車賃を残した有り金ぜんぶをはたいてF10とF6号の二枚を買い求めたのである。

ちょうど小豆島にオリーブを描きにいくことにしていたので,喜び勇んでこの二枚のキャンバスを用意していった。そして描き始めるや否やそのキャンバスのとりこになってしまった。とにかく絵の具が食いついていくようにつきがいいのである。そして加筆していく段階でもあまり筆が重くならない、とにかく驚きのキャンバスであった。

それ以来,日本にいるときもフランスに来てからも機会のあるたびにベルジのキャンバスを探し求めたが,ついに見当たらなかった。普通の市販のキャンバスも色々試してみたが,一様に乾燥度が足りないというのが私の意見である。それでは市販のものにもあきたりず、ベルジのものもみつからない、ということで自分で麻布を買ってキャンバス作りをするということにした。そのためにはいろいろな技法書を読み、ニカワなども数種試したりした。また白の地色のための亜鉛華や石膏なども使ってみた、分量の正確さのために小さな天秤のはかりなども買い込んだりしたものである。

おかげでキャンバスの組成や、絵の具、溶き油、ニスなどの基本的な知識も勉強になったのである。南フランスにきてからは特に下地になる布の種類が豊富で面白かった。

それがつい最近、偶然にもベルジのキャンバスに再開したのである。すぐに求めて、描いたのがF15号のコンポチエのある静物である。とにかく描きやすいキャンバス地である。そしてこのヒマワリと帽子が二枚目の絵になる。



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by papasanmazan | 2013-06-10 20:04 | 静物画 | Comments(0)

メタミスの村(完成)

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先日のパステルに続いて今度は油彩でメタミスの村を描いた。F4号の大きさである。パステルを描いたところとは少し場所が違っているが、岩盤の上の村のたたずまいは同じねらいである。
パステルを描いたのよりも時期的には早く始めたのだが、制作に手間取ってようやく完成した。

季節が移り変わっていくのは仕方がないとして、その都度対象となる風景に引っ張り回されていては行けない。対象につきながらも自分の画面の主体性を保っていくことが肝心である。いつもいうように義太夫の太夫と三味線の関係と同じことである。あるときは三味線につき、あるときは三味線からはなれる、上手い太夫ほどそこのコツをつかんでいる。

絵画の制作も同じように自分なりの創っていくコツをつかんでいかなければならない。あるいはコツ、というと軽く聞こえるかもしれない、しかし自分の存在をかけての制作でも、そのコツはコツである。



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by papasanmazan | 2013-06-06 15:59 | 風景画 | Comments(0)

モルモワロンのポプラ(完成)

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丘の風景や村の建物で、今年はモルモワロンによく通っているが、今度はそこのポプラの並木も描いてみた。大きなポプラで画面におさめにくいのだが、木を通して向こうの建物を描く、というのは好きな構成である。

昨年もヴァントゥー山とポプラを組み合わせたものや、ポプラの並木と畑の風景などを描いたが、ポプラの垂直性はいつまでたっても美しい。これからも描くことが多いことだろう。

木の間から見える形や色の変化が面白いわけだが、あまり説明的になるとかえって全体としての重量感がなくなってしまうおそれがある。樹間という一連の作品を描いていた時にそれはよく学べた点であった。一つ、一つの描写も必要なときはあるが、たえず全体としての表現を心がけておかねばならない。そういった意味でも教会や、個々の家などは最小限の描写にとどめ、そういった部分とポプラとのつながりのほうを重視した絵である。F5号の大きさである。



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by papasanmazan | 2013-06-02 18:55 | 風景画 | Comments(2)