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フリージャ(完成)

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あまり花の油彩は描かなかったのだが、最近はよく取りあげるようになってきた。いままではパステルでの描写を中心に考えてきた花の絵だったが、油彩での構成もおもしろくなってきた。

もともとは単純で、比較的小さな花が好きだった。たとえば豆の花などである。素朴で、その辺りの野に生えているような花がいいと思う。それに反してあまり人工的な花は好きではない、観賞用で豪華なものもきれいなのだろうが、あまり心が動かされることはない。

画商さんなどが好むのはバラや蘭や、その他派手で、やはり見栄えのいいものだという。野の花などを描いていたのでは売り絵にならないということなのだろうか、そういえばデパートのギャラリーで個展をした時に、美術部の人に、もっと南仏らしい風景を描いて下さいと叱られたことがある。

パリの町並みやポスターの貼られた壁、あるいは名所になったモン、サン、ミッシェルやロワールの古城を主題にしないとフランスの絵ということにはならないのだろうか。売れる、売れないは別にしてもなにかはかない現世ではある。

可愛い花、フリージャをF3号に描いてみた。花瓶もおさめて縦型にしたが、下部の空間の空きにリンゴをそえてみた。少し重すぎるので色彩で調整して仕上げた絵である。



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by papasanmazan | 2013-05-31 17:22 | 静物画 | Comments(0)

キャロンの松並木(完成)

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             第一段階



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               第二段階



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               第三段階



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               完 成
        


キャロンの村に入る街道筋の両側にずらーっと松並木が続いている。かなり古い並木で防風や、夏の光を遮る役目をして,昔から人々に有難たがられていたのだろう。その松並木を遠くから見るとまるで日本の浮世絵の景色のように見えて面白い。

広重などの浮世絵が印象派に与えた影響はよく知られているが、あの日本版画のフォルム感というものがどこまで理解されているかは疑問だと思う。いわゆる目新しさ、好奇心という観点が強いのだろうが、日本の伝統からくる根強いフォルムが西洋の絵画に生かされているとは思われないのである。

ともあれキャロンの松並木を描いてみた。以前にもM10号の横長のキャンバスに描いてみたのだが、今回はもっと細長く、60×30センチの画面にして松の木のフォルムのつながりを強調してみたつもりである。



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by papasanmazan | 2013-05-30 03:41 | 風景画 | Comments(2)

サント、ヴィクトワール山(完成)

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先日,南仏に越して以来10年で、やっと念願のキャランクを訪れることが出来た。いつも行こう、行こうと思っていながらなかなか機会がなくて,延び延びになっていた名勝地だった。いわゆる地中海の海岸線の、荒い岩礁と、自然の松とのコンポジション、それに地中海の限りなく透明に近い青色、そして浅瀬の海はエメラルド色に輝いている、そんな景観を海から見ようという企てである。家内と二人で二時間半の船旅に満足した。

そしてもう一つ、これは家内の念願だったセザンヌの描いた山、サント、ヴィクトワール山に、彼女一人で頂上まで登ってきたのも最近の我が家のニュースである。これも今までに何度か家内は中腹まで登っていたのだが、その度に色んな条件で頂上までは届いていなかった。それが10年にしてようやく夢がかなったのである。

サント、ヴィクトワールに家内が登っている間に私はいつも下で水彩を描くことにしている。いままでは余り時間が取れずに中途になるようなことが多かったが、今年は、それも考えて家からかなり早い時間に出掛けたので、私も念願のセザンヌの山を心ゆくまで描くことが出来た。

いつもは淡彩風なものが多いのだが、この頃は少し鉛筆での描写を増すようにしている。もっとハーフトーンの鉛筆をいかした水彩も可能だろうと思案中なのだが、水彩はこれからどんどんやってみたい。



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by papasanmazan | 2013-05-28 10:36 | 水彩画 | Comments(2)

メタミス風景(完成)

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ヴァントゥ−山のふもとに近づいたところにメタミスというひなびた村がある。人口も少なそうだし,空気もきれいで風景は澄んでいる。丘の上の集落もこじんまりとしているが,どの角度から見ても美しい。

ネスクの渓谷にもつながっていて,岩のむき出したところなどはやはり荒々しさの残るところもある。最近はこの辺りで制作することも多くなってきたが,探せばまだいろんな風景に出会えそうである

久しぶりにパステルを使った風景を描いてみた。この頃はほとんど花や静物だけになってしまったパステルであるが,油彩に比べると指に力が入ってしかたがない。ほとんど指がそり繰り帰って,描き終えた時には曲がらないくらいにまでなる。

出来上がったものを見ていると、いぜんよりはかなり軽い仕上がりになってきている。決して力を抜いてるわけではないのだが,色のあわせ方が一つ高いトーンになったのではないかと思っている、おそらくこの南仏の風景が原因しているのだろう。そうだとすればうれしいことである。



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by papasanmazan | 2013-05-23 21:34 | パステル | Comments(2)

プロヴァンスの丘(完成)

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            第一段階                                                 
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           第二段階

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           完 成



私たちがフランスに来て、今年で二十五年になる。四分の一世紀をフランスで過ごしたことになるわけである。時が過ぎるのはとにかく速い。この分だとあとどれくらいの仕事ができるのかと考えると思わず鳥肌が立ちそうである。

フランスのパリ近郊に落ち着いて二、三年した夏のヴァカンスに家族で南仏に長期来たことがある。まだキャンピングカーも持っていなかったので、オンボロのワゴン車に、日本から持ってきた大きなテントなどを積み込んでの旅行だった。ちょうど二十二、三年前のことになる。

初めてみたセザンヌのサント、ヴィクトワール山には大いに動かされた。その時の余韻は今でも続いていて、やはり見るたびにうれしくなるのである。初めてで、まだフランスのキャンプ事情に慣れていなかったのだが、その周辺をかなりの範囲にわたって訪ねてみたのも良い経験になっている。

その時にもう一つ印象深かったのがこのプロヴァンスの丘である。あちらこちらにあって、どれがどうということはないのだが何故か郷愁めいたものを感じるのである。何もこれらの丘が奈良の三山や三輪山に似ているというのではないが、まだ私が生まれるずっと以前から知っていたような、そんな懐かしさを感じるのである。

何度か今までにも挑戦してみたがはかばかしい物も出来なくて、今回どうにか完成にまでもってこれたP20号の油彩である。



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by papasanmazan | 2013-05-21 21:01 | 風景画 | Comments(4)

コンポチエのある静物(完成)

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           第一段階

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           第二段階


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           完 成


コンポチエ(果物鉢)を使って静物を組んでみた。よく洋画には登場する果物鉢だが、それにかなり複雑で大柄な布を出来るだけ大きくおさめて、赤や緑の模様を積極的に構成に参加させてみたかった。果物のリンゴやその他の器なども色の面で、また形のアクセントで考えてみた。

うるさくなるかもしれないのは最初から予想していたが、とにかく複雑に見えながら全体としての流れが出てくるようにと、制作のどの段階ででも気を配ったつもりである。

描いていて面白かった静物画である。その都度まるで生き物のように画面の表情が変わってくる。あるいは散漫になり過ぎたり,色彩が形態を喰ってしまって主題がなんだかあやふやになったりの連続であった。しかし全体のリズムとしては軽やかで、描いている私の内的なリズムとよく合っていて、快適であった。久しぶりにやや大きめのF15号である。



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by papasanmazan | 2013-05-19 19:24 | 静物画 | Comments(3)

モルモワロンの教会(完成)

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家から車で10分位の、これも美しい村モルモワロン。小高い丘に教会がスックりと姿を見せ、周りの集合した壁や屋根との取り合わせが魅力的な村である.人口もそれほど多くはないはずだが自転車などを楽しむ人たちがよく訪れていてなかなか賑やかなところでもある。

ここの風景もよく描いてきたが、今年は少し角度を変えたところに格好の場所をみつけた。ほんの何百メートルか離れたところでも、画面にすると非常に違ったイマージュになる。

特にこの場所を選んだのは教会の建物自体の傾きが面白かったからである。少しネジれたように見えながら高さを保っているのがいい。季節としてはまだ不安定なのだが制作欲のほうが先走って、余り躊躇することもなく完成した油彩、F3号である。



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by papasanmazan | 2013-05-12 23:59 | 風景画 | Comments(0)

コクリコ(完成)

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車を走らせていると,否が応でも眼につくのがコクリコの赤とアイリスの紫、この季節は特に感じる色である。アーモンドやサクランボの花が終わって、柳の芽もふきそろい、若葉、青葉の日の光である。

闘牛の牛のようなのかもしれないが、どうもコクリコなどの赤色に私は反応してしまう。もうこれだけにしておこうと思いながら、ついついまたもう一枚パステルを描いてみた。油彩で風景を描いていたのだが、その脇に群れをなしてコクリコが咲いている。その翌日パステルを持ってもう一度出掛けたのである。

光がかがやくなかでジット観ているとコクリコの花びらの赤やオレンジの変化が実に美しいと思う。自然の造化といったものだろうか、人間業のかなうところではないようである。まあそれでもパステルを駆使して変化に追いつこうと頑張ってみた。




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by papasanmazan | 2013-05-08 11:23 | パステル | Comments(0)

木立ちと畑(完成)

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描き始めたのが冬のさなかだったこのF6号も、その木立ちには緑の葉っぱが繁っているこの頃であるが、それでも冬の枯れ葉をそのままに残しながら、やはりその現場で制作を続けてきた。目の前の風景が一変しているのだから現場で描くのも意味がないだろう、といわれるかもしれない。

なるほど枯れ葉の色と若葉の緑色は全く違ったものである。しかし私にはその現場にあるトーンといったようなものが大切に思えるのである。緑の色や枯れ葉の色といった色相の違いではなく、またおのおのの色がもつ色階ともちがって、その場所なら場所、その物なら物、その人なら人、それぞれが持っている本来の何かである。

それは季節が変わろうと、また条件が変わろうと不変の本質があるように思えてならない。絵の場合はそこに形と色を盛込んでいけば良いのではないかと思っている。先日も言ったことだが、これは小さなケシの実だといえないだろうか。そこに大きな全世界ものみこまれてしまうのである。



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by papasanmazan | 2013-05-07 02:55 | 風景画 | Comments(0)

コクリコ(完成)

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雨があがって急に日が射してきた。用意していたパステルを持ってコクリコを描きに飛び出す。なにせ一週間ほど家に閉じ込められて、待ちに待った晴れ間である。この時でないと来年まで待たないといけないコクリコである。

昨年は家の向かいの畑が赤い絨毯のように咲き並んでいたコクリコだが、今年はそこに麦が植えられてコクリコは一本も見当たらない。仕方なく少し車で走ったところでパステルをひろげた。そういえば今年は例年よりもコクリコの数も少ないようだ。

以前と比べるとパステルを描くのは少なくなったが、描き始めるとやはり面白い。無器用な私は指先が痛くなるほど力を入れて描いてしまう。それでもかなり不必要な力はぬけてきたように思う。今年は少し他の野の花も加えてみた。




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by papasanmazan | 2013-05-03 13:52 | パステル | Comments(2)