カテゴリ:パステル( 61 )

クロッカスと白いスミレ




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今年もアーモンドの花が咲いて、プロヴァンスにも春がやってきた。暖かい日が多く、いつもより花がいっせいに咲き出したような感じがする。我が家の庭にも毎年決まったように、別に植えたわけでもないのにクロッカスの花が咲く。そしてやはり庭のあちこちにスミレの花が群がって咲いている。


毎年描こう,描こうと思いながら,ついほかの制作に追われてそのままになっていた。今年はようやく小さいパステルにすることが出来た。こんなちょっとした仕事でもやってみれば結構な労力で、また出来上がってみれば楽しいものである。思い入れるようなことはことさらないはずだが、なんとなく愛おしいような気もするのである。


谷崎の細雪の中に、毎年花見の頃になって、美しく着飾った姉妹が、今年こそこれが皆で出かける最後になると思いながら,ゆく春を惜しむ、といった情景がある。惜春という言葉の持つ日本語の美しさを存分にあらわしている。こういった言葉も現代では死語になりつつあるのかもしれないが、やはり春になればみんな花見にも出かけ、暖かさを喜ぶ感情は残っているはずである。

by papasanmazan | 2019-03-12 07:24 | パステル | Comments(0)

カーネーションの花束


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先日このブログにパステルで描いたカーネーションを投稿したが、そのあとそのモデルのカーネーションがますます咲きだして本当に毎日が楽しみだった。実はこれは家内が他所からもらってきたものなのだが、余りにきれいで、なんだか見ているだけではもったいなくて、とうとうもう一枚パステルにしてみた。前作は紙の地色が明るいグレーだったが今回はうすいブルーである。


前の作品と少し違った感じにしようと思って、花瓶も入れてみようかなどと色々試したのだが、うるさくなり過ぎそうなので結局花だけの構成になった。ただし色彩の取り合わせは大分違っている。


前作のが254×180ミリ、今回のが270×206ミリで少し大きなパステル画になった。額装する時には前作が太子(タイコ)、今回のが四つ切という額に入る予定である。水彩やパステルは額縁のなかにマットといって余白になるような台紙にその作品の大きさにあわせた窓をあけて、その窓の部分に作品を収めることになる。私はいつもマットの幅を7センチ位に目安を立てている。


以前小さなリンゴ二つを水彩で描いてそれを額装したのだが、かなり大きな額に納めてマットの幅を随分大きくとったことがある。その作品をまず大阪の個展で飾ったのだが、こんなマットが大きくてはもったいない、という意見の人がいた。それを神奈川県の藤沢での個展の時にも出品したら初日に売れてしまった。買ってくださった方に聞いてみると大変シャレているとのことだった。




by papasanmazan | 2019-02-26 23:49 | パステル | Comments(2)

カーネーション


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久しぶりにパステルを描いてみた。母の日にはまだ早いがアトリエにカーネーションの花が飾られていたので、それをモチーフにしてみた。今まで随分花のパステル画を描いてきたが、そういえばカーネーションは初めてである。どこにでも見かけられる一般的な花なのだが、なぜか今まで描く機会がなかった。

赤、白、橙、黄、そして紫など多色の花々を扱ったが,色面を決めるのにはまず赤と白の花の位置をあらかじめ定めて,その後で色をばらけさせるようにその他の花を配置していった。こういった多色のものを扱う場合に、中心になるコントラストをまず考えていくのも一つの制作の進め方である。


よく静物画を描こうと思うのだがモチーフをどういう具合に選んで、配置していけばいいのか迷ってしまう、という質問を受けることがあるが、まずは一番中心になるものは何か、ということを決めていくべきだと思う。それとその中心になるものをひきたたせる物、コントラストになるようなものを見つけていくこと、それには形や色の違いや調和をもとにモチーフを選択していく。そしてそれらの取り合わせが余りうるさくならないように、わざとらしくならないように考えてもいきたいところである。

そして一番これが肝心なことなのだが、とにかく自分が一番描きやすいようにモチーフを組んでいくこと、これなら最後まで描き続けられる、という感じが捕まえられてから制作にかかるようにすればいい。





by papasanmazan | 2019-02-18 04:18 | パステル | Comments(2)

ヒマワリの花


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先日のひまわりに続いてもう一枚パステルでひまわりの花を描いてみた。今度のは紙の地の色がピンク系で縦型に使っている、前作はグレー地の横型だった。今年は2003年の猛暑に匹敵する暑さに見舞われているフランス全土、テレビのニュースでも連日注意をよびかけている。そんななかでヒマワリ畑だけは元気な姿で目を楽しませてくれるプロヴァンスである。


ピンク地の紙を使い始めたのはプロヴァンスの風景になじみ出してからである。とくにヒマワリと強烈な光を感じていると何か青い空の向こうに明るいオレンジ色やピンクがかった色を思わず思い浮かべてしまった、その時以来この紙を使っている。ただ注意しなければいけないのは、この色の上にパステルを重ねていくと花の黄色とピンク地の色とがハレーションをおこしてただしいヴァルールがつかみにくいのである。制作している途中でも何度でも画面からはなれて、遠くから色の明度、彩度を確かめながらヴァルールを整えていく必要がある。







by papasanmazan | 2018-08-02 16:30 | パステル | Comments(0)

ひまわり



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夏が来た、プロヴァンスのあちこちに紫のじゅうたん、黄色のじゅうたんが敷き詰められれている。ラヴェンダーとヒマワリの畑、そしてセミの声。気温も上がって日中の戸外での制作も汗だくである。


毎年この時期にひまわりをパステルで描いている。もうかなりの数の作品になっているはずである。以前の描いたものから比べると説明的なところがかなり少なくなってきたようで。客観的な表現を求めている人たちから見れば実感のなさを指摘されるかもしれない。しかし自分としてはその変化は大いに目指しているところである。


ひまわりといえばエネルギーの象徴、元気印の明るさなどを思い浮かべるのだろうが、現在のパステルの制作に当たってはそういった表現はまったく考えていない。もっと全体としての存在感だけを目指してパステルを重ねているだけである。





by papasanmazan | 2018-07-19 03:31 | パステル | Comments(0)

ゆりの花

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庭の花もあれやこれやと咲き出して、今年はあまりパステルの花も描かずにいたのだが、毎年同じ場所に顔を出すゆりの花を見ているうちに急に紙とイーゼルを用意して描き始めていたのである。数多く出ているつぼみが皆咲きだすとどの花がどうなっているのか分からなくなる位に蕾をつけている。今のうちに描いておかないと大変だとばかりに制作に取り掛かった。


最近のパステルの紙はファブリアーノをよく使っている。以前はキャンソン・ミタントが主だったが、どちらの紙もそれほど質に差はないが、ファブリアーノのほうが少しデリケートな感じがする。


若い頃、千里の竹林をどんどんパステルで描いていたことがある。その頃はミタントばかりを使っていた。かなり描きこみを続けていくのにミタントの耐久性が便利であった。最近はそのような強すぎるような描き込みの必要がなくなってきた。







by papasanmazan | 2018-06-14 21:56 | パステル | Comments(0)

赤と白のベゴニア



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今年も庭やベランダにベゴニアの花がいっぱい咲き出した。夏の間じゅう赤や白の色彩が楽しめる。最近はどうも天候が不順で、フランスのあちらこちらで浸水や雷,ひょうなどの被害が出ている。アーモンドなども沢山花が咲いて実がいっぱいなるだろうと思っていたら、急に寒さが戻って、せっかく付き始めていた実が全滅してしまっている。ぶどうや他の農作物の被害も大きそうである。


地球の温暖化とともに環境全体が壊れてきているのが実感されるが、そんななかで夏の花が咲き出している。ラベンダーもつぼみを見せているし、夾竹桃も咲き出している。そんな庭の景色のなかのベゴニアをパステルで描いてみた。久しぶりのパステルで、やはり時々はこのような花のパステルもいいものだと思う。





by papasanmazan | 2018-06-07 22:15 | パステル | Comments(0)

ヒマワリと立葵(タチアオイ)

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夏の花二つ、ヒマワリと立葵をあわせてパステルで描いてみた。ヒマワリはもう随分描いてきたが、立葵は初めてである。日本の実家には芙蓉の花があって、それを若いときに描いた記憶はあるが、実はその時から立葵を油彩で描いてみたかったのだが機会がなかった。

フランスに来てからも道端や、垣根越しの庭などに立葵が咲いているのを見つけてはどうにかして描いてみたいと思っていた。マザンの家の庭に種を撒いてみたりしたが駄目だった。

立葵は何か元気がよくって,真っ直ぐで、野生的な感じがして好きである。これとヒマワリとを組み合わせてパステルにしてみたいと何年も前からアイディアだけは暖めていたのだが、最近偶然その立葵が手に入った、さっそくパステルを用意して描いたものがこれである。

夏のセミの声が聞こえるような作品になればいいと思いながら仕上げてみた。



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by papasanmazan | 2017-07-23 22:36 | パステル | Comments(2)

野の花

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若い頃、日本画に大変惹かれたことがある。美大は洋画科を卒業したのだが、日本画の持つ線の清潔さ、簡潔さが特に目について、いっそ日本画に変わろうか、などと考えたこともある。その頃は鉄斎、松園などをよく見ていたし、とくに宗達が好きだった。院展で青邨の知盛幻生を見たときの驚きは今でもよく思い出す。

そんな日本画のなかで草花図も好きなものの一つである。それにならってよく花のスケッチをしたものである。パステルで花を描く時にもその影響が残っているような気がする。

久しぶりにそのような野の花のパステルを描いてみた。プロヴァンスの野にもかわいくて、きれいな花がいっぱいである。もっと草花図鑑といったような作品も描いてみたいと思っている。



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by papasanmazan | 2017-06-24 12:13 | パステル | Comments(6)

ひまわり

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春になるとアーモンドの花が咲き、それから果物のそれぞれの花が咲きそろい、野にはコクリコが真っ赤になってプロヴァンスが輝きだす。空も真っ青である。巷ではカンヌの映画祭、それが終わるとローラン・ギャローズで全仏のテニス(今年はナダルが復活した)でにぎわう。それも一段落すると高校生たちのバカロレアの試験、その後は待ちに待ったグラン・ヴァカンス(夏休み)。これが春から夏にかけての駆け足に毎年過ぎてゆくフランスの行事である。

そして今、畑はひまわり、プロヴァンス地方にはラヴェンダーの花が加わってくる。今年もひまわりの花をパステルで描いてみた。これも毎年のことだが、バラと同じくもう描かずにおこうかと思いながら、やはり実物に接すると描かずにはおれない。

今年は花の数を多く、といってもほとんど咲くか咲かずの蕾を多く取り入れてみた。



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by papasanmazan | 2017-06-16 22:04 | パステル | Comments(2)