チェスの静物





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F12号のキャンバスにチェスを使った静物画を描いてみた。大きな布をあしらって、ピッコロ、パイプ、ワイン杯それに三つのザクロを組み合わせた静物画である。以前はよくこのチェスをモチーフに選んで幾何的な模様を画面構成に利用したものである。特に若い頃は幾何模様や抽象的な直線、曲線を打ち出したような絵を描いていた時期もある。

それというのも源氏絵巻に代表されるような日本的なものに随分と魅力を感じていたからである。西洋の油絵の本質である世界と物質という考えとはまったく違った日本の美、それは物から離れた抽象美だと気づいていた。どうにかそういった考えを自分の油彩に取り入れていこうとかなり悪戦苦闘したものである。


しかしそうした無理な仕事にはやがて限界が現れ、描くもの、描くもの、すべてにスランプにおちいる結果になってしまった。それを打ち破るには謙虚に自然と向かい合って、自分の頭の中だけの仕事ではなく、物をしっかりと取り込んだ仕事が必要であった。その時以来自然のなかでイーゼルをたてて風景を描く姿勢が現在まで続いている。しかし自分の中に抽象作用が現れてくるのはやはり日本人なのだからか、または若い頃没頭した鉄斎、雪舟、宗達などの影響がまだまだ残っているからなのだろうか。

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# by papasanmazan | 2019-01-16 01:45 | 静物画 | Comments(0)

バルーの城と糸杉


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バルーの城に近づいた急斜面にオリーブの畑があって、そのむこうには岩山が見えている。ところどころに糸杉が立っていて風景全体に垂直感が強くでている場所で最近はよく制作するようになった。一度その場所でイーゼルを立ててみると次から次へと絵心を誘うような景色が見えてくるものである。不思議なもので今までなんとなく見ていたものが急に意味ありげなものになってくるのである。


フランス語の見るという動詞にvoirというのがあって、これは大変に日常的によく使う言葉であるが、ただ見る、という意味だけではなく分かる、理解する、という意味ももっている。普通に見るという時にはこれも一般的にregarderという動詞もあるし、理解するというのにはcomprendreというのもよく使う。しかしvoirには二つの意味があって、その時々で使い分けるのだが、風景などをよく見ていると段々と以前とは違って何かくっきりとしてくる時がある、すなわちその風景を理解しだすのである。


そうなってくるとその場所での制作が連作とは言わぬまでも、だんだん二枚、三枚と続いていくことが多い。このF10の風景画もそういう制作の中の一つである。このあたりの崖や岩山全体ももっと描いてみたいと思っている。





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# by papasanmazan | 2019-01-09 20:15 | 風景画 | Comments(0)

ヴナスクの教会


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ヴナスクはフランスの美しい村に選ばれているところで、ところどころ岩盤が目をむいたように現れて、松林に囲まれた小高い丘の上にある小さな村である。遠くから見える全景は美しい流れを作り、教会は特にその中で目を惹かれる建物である。その教会は何度も描いているが、先日久しぶりに行ってみると、教会の入り口付近をおおっていた大きな菩提樹の木が切り倒され,すっかり景観が変わっていた。

菩提樹には気の毒な話かもしれないが,絵にするには随分と描きよくなっていた。姿のいい菩提樹ではあるが教会の建物の構造を現すにはかなり邪魔な要素であった。そしてその木のためになんとなく画面がしまりがなくなり、アイマイな感じがいつまでも付いてまわっていたものである。


そのスッキリした姿を見てこれはかなり決定的なものが描けそうな気がした。翌日さっそくP12号のキャンバスを用意して、いつもイーゼルを立てる制作場所、墓場の隣に出かけて描いたものである。冬の景色で余り明るい色はないが、色彩の調和を考えながら完成させた作品である。




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# by papasanmazan | 2019-01-05 02:08 | 風景画 | Comments(2)

崖の風景


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明けましておめでとうございます、今年も制作した油彩や水彩などを少しづつアップしてゆきますので、よろしくお願いいたします。

新作はF20号の油彩、崖の風景である。なにも崖っぷち、というような自虐的な意味ではなく、この崖を懸命に登り詰めたところに何か新しい、素晴らしいものが待っている、そこに到達するための日々の努力をおこたらないようにしたい、そういったモチーフとしての崖である。正月そうそうシャレでもないが、命ガケの油彩画かもしれない。


仕上がりも粗い感じを残すようにした。自分でもためらったのだが、途中まではわりあいスムースな制作で、画面としてもおとなしく柔らかな色調だったが、仕上がっていくにつれてあらっぽい筆触になっていった。油彩の制作にペインティングナイフを使うことはまったくなく、絶えず筆だけの、それもどちらかというとやわらかい筆を使うことがほとんどの制作なのだが、今回のこの作品はまるでナイフを使ったような制作になった。

西洋の物質感を代表する、たとえばクールベのエトルタの岩のような表現は、いかにも写実のきわみのような生々しさを見せ付けられるが、自分としては日本を代表して雪舟の山水長巻の岩の重層の表現にひきつけられるのが正直なところである。そういうこともあってか以前からナイフを使ったような制作はあまりしたことがない。今回のこの崖の作品は何か一つの転機になっていくのかもしれない。



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# by papasanmazan | 2019-01-01 23:02 | 風景画 | Comments(2)

バルーの坂道


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バルーという村にある城はすでに方向を変えたり季節が違った作品をかなり描いている。家から車で10分位の距離でもあるし、小さいながらこれだけまとまった城はプロヴァンス地方にそうざらにあるものではない。ロワール川周辺や、ドルドーニュ地方の数々の有名な城とはまた違った味のある城である。

このバルーの町もこじんまりしているが、城のある高台から見下ろすとオリーブの林に囲まれ、松並木があちこちに見られる静かで、日当たりのいい村である。オレンジがかった屋根の連なりが特に美しい。この村に入っていくのに、松の木が連なった急な坂道を通っていく。

この坂道も何度もキャンバスを変えて描いてきた、自分にとっては離れがたいいいモチーフである。今回は役75×35cmの細長い特別寸法のものを使って描き上げたものである。この油彩作品はじつは二年ほど前に描き始めたものだが、順調に制作ははかどっていたのが、途中で急に描く姿勢があやふやになって中断してしまっていた。

何度もアトリエで見直して、気を取り直して制作を再開するのだが、どうにも進まないままになっていた。。こういう時に年齢をとるというのか、経験をつむというのか、制作に間を持たせることが出来るようになってきたように思う。


今秋の日本での個展の後、フランスに戻って,真っ先にこの作品は出来上がると確信した、その気持ちの据わったところで出来上がったものである。





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# by papasanmazan | 2018-12-25 23:20 | 風景画 | Comments(2)

ザクロと梨



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本来なら年末のクリスマス(仏語 ノエル)商戦でにぎわうはずのフランスが政治に対する不信を振りかざして一般市民の怒りが爆発している。とくにガソリンに代表されるような生活必需品に対する税金の高騰や、最低賃金の低さ、年金の問題など、政府の対応の悪さ、遅さに対する怒りである。マクロン大統領の支持率も目に見えて落ちている。


毎週土曜日、大きな都市では黄色いチョッキ(ジレ・ジョーヌ)を着た市民のデモ隊と政府の指令による警察隊との争いが大々的に報道されている、特にパリの中心、シャンゼリゼ通りは無法地帯のような荒れようで、商店のウィンドガラスなども叩き割られ、置いてある車も放火されたりしていた。


加えてアルザス地方の大都市、ストラスブルグではまたテロが発生、一般市民四名の犠牲者が出た。そのため一時ストラスブルグのクリスマス広場が閉鎖されたりして、なんとも無気味なフランスの年末である。


サムホールの小さな画面に沢山の果物をおさめてみた油彩である。大好きなザクロと緑の色がさわやかな梨をモチーフにしてみた。今年の個展に出品したが余り人目をひかなかったようである。自分ではかなり手ごたえのある静物画だと思っていたものである。








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# by papasanmazan | 2018-12-16 19:57 | 小さな絵 | Comments(0)

オーレルの村-


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フランスに戻ってようやく落ち着いたと思っていたら、またインターネットがつながらなくなった。この夏の約二ヶ月つながらなかったのに続いて二度目で、やはり三週間ほどネットのない生活を強いられた。この時代やはり不便である。


その間にも少しづつは制作が重なってきているが残念ながらブログの更新が出来なかった。新しく始めている油彩も何点かはあるのだが、まだ完成できずにいる。


夏のラヴェンダーで有名なソーの村の隣にオーレルという小さなひなびた村がある。観光客でにぎわっているソーを抜けていくとすぐそばにオーレルの村が見えてくる。教会を中心になだらかな村の全景を水彩で描いてみた。以前から魅かれていた村なのだが、道から少し外れたところにちょうど制作に適した場所が見つかったのが制作につながった。




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# by papasanmazan | 2018-12-13 22:40 | 水彩画 | Comments(2)

エステレルの岩と海


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地中海に面して、カンヌからサン・ラファエルの間にエステレル山塊という赤い岩山の絶壁と海とが迫りあって、大変ダイナミックな景色を展開しているところがある。今年の夏のヴァカンスに訪れてみたが、やはり描いてみたい風景の一つである。


海と岩山が迫っているためになかなか距離をとって制作できる場所を見つけるのが難しかった。岩山の中に入ってみて、赤い岩の組み合わせから海を遠望できないかとか、海岸線の絶壁を通して赤い岩の連続に目線を引っ張っていくような構図を取れないものだろうかとか、思いついたところを探してみたが、決定的な場所は見つからなかった。


しかし何箇所かは描けそうな場所があり、今回は水彩だけを描いてみた。 出来上がったものを見ているとやはり何とか油彩にしてみたい場所である。




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# by papasanmazan | 2018-11-22 16:55 | 水彩画 | Comments(0)

マザンの教会とヴァントゥー山

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在仏三十周年の個展を芦屋で無事に終え、一ヶ月ぶりにマザンに戻ってきた。多くの方々に作品を見ていただき、お話を伺ったり、近況をお知らせいただいたりして、いつものように充実した日本滞在であった。皆様方にお礼申し上げます。

十月の半ばに日本に発つ前から、この夏の大阪に大きな被害をもたらした台風で、ストックしていた額縁のかなりの数がだめになっているという情報が大阪の息子からもたらされていたので、それなりに覚悟はきめて一時帰国したものの、実情を見て愕然とした。二週間後に迫っている個展の準備と同時に被害にあった額の整理をしなおさなければならない。どこから手を付けたらいいのか最初はとにかく放心状態に近かった。

先ずは額でうまった家内と私の部屋を確保し、使える額を選び出し、個展のための新作を額装し、毎日やれるれることだけをする、ただそれだけの一ヶ月の日本滞在だった。


その間に神崎川の川岸にある大阪東淀川区の大型ごみ処理施設に申し込んで処理した古い額縁は210kgにのぼった。すべて自分たちで持ち込んで焼却してもらうのである。


いつもは少し余裕を持ってむかえられる作品の飾りつけも、やっとぎりぎりの日程の中で何とかこなした状態で、初日の三十周年を記念したささやかなオープニングパーティでも疲れた顔をお見せしていたのかもしれない、申し訳ありませんでした。


個展をするための帰ったのか、額の整理をしに帰ったのかよく分からないままにフランスに戻ってきたのだが、これからのメドは少しつかめたのは確かな今回の帰国であった。写真の絵はやはりこの個展に出品したサムホールのマザンとヴァントゥー山である、今は家からこの実景がよく見えている。




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# by papasanmazan | 2018-11-16 20:11 | 小さな絵 | Comments(0)

★☆★オープニングパーティー★☆★

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11月2日~7日開催中、在仏30年の個展のオープニングパーティーが初日2日にありました。
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南フランスから持ってきたワインやチーズ、オリーブなどを囲みながら
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賑やかなオープニングとなりました。
神奈川、埼玉からも駆けつけて下さった方もありました。
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見しらぬ人も絵を介して自然に話がはずみます。
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沢山お越しいただきありがとうございました。
お陰さまで30年もフランスで滞在することができました。

展覧会は11月7日(水)まで開催しております。


ぎゃらりー藤

A.M.11:00~P.M.7:00 最終日はP.M.5:00まで
〒659-0085 兵庫県芦屋市月若町8-6
TEL:0797-22-3826 
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# by papasanmazan | 2018-11-06 03:50 | 展覧会 | Comments(6)

赤い岩

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好きな色は何ですか、と問われたらなかなかすぐには答えられないと思う。どうしてかというと絵画の制作をしていると画面全体を出来るだけ同時に、また部分、部分を同じ価値と考えながら進めていくので、どの色が大切、どの色が不必要などとすぐには判断出来なくなってくるからである。つまり色と色との関係が大切なのであって、一つの色だけを取り出すわけにはいかないのである。


しかしそういっても魅かれる色がある、私は特に赤に目がひきつけられることが多い。一面に咲き渡ったコクリコの畑を見たり、ザクロの実が緑の葉っぱの間からあちこちにぶら下がっていたりしているのを見ると我を忘れて声を出したりして、家内によく笑われたりする。やはり好きな色はと問われたら、赤、と答えるだろう。


赤い岩や赤い森、赤い道もよく絵にしてみたいと思う題材である。南仏に越してきて初めてルシオンの赤い風景を見たときは衝撃的だったが、現在はもっと近くのオーゾンの辺りに散在している赤い森で満足ている。今回はその赤い森と細い道をM10号の細長いキャンバスを縦型に使って描いてみた。岩の組み合わせが面白いと思う。


秋の個展のご案内☞ https://artakaya.exblog.jp/29771643/ 









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# by papasanmazan | 2018-10-16 21:51 | 風景画 | Comments(2)

ゴルビオの村


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骨休めのために家内と二人でコート・ダジュールの海岸方面へ出かけてきた。エズやニース、モナコどこに行っても思っていたとうりのスノブの典型の観光地である。人ごみや雑踏の苦手な者にとっては何がこれほど人をひきつけるのか理解できない現象である。エズと江ノ島には大差はないといっていい。


そのような思いの中でモナコからマントン寄りの少し奥地に入った所、リヴィエラの町を見下ろすゴルビオの村の景色にめぐり合った。かなりくねくねと山のほうへ車で登っていくのだが、その村も、そこから見下ろす景色も美しかった。なんだかどこかで見たような場所だなと思いながら村の中を散策していると、古い映画のスチールやポスターなどが貼ってある。よく見てみるとヒッチコックが監督で主演がケーリー・グラントとグレース・ケリーの〔泥棒成金〕である。一度見たことのある映画で、そういえばケーリー・グラント扮する宝石泥棒の家のベランダから見える風景がゴルビオの村の全景なのである。その映画を見た時に、これは南仏のどのあたりなんだろうと興味がわいたものだったが、その実景にでくわしたのである。


村を巡りながら絵の描けそうな場所を探す、やはりそのポイントは墓場にあった。いつも言うことだが、大体どの村に行ってもまず墓場の位置を確かめると良い。そこからの風景はその村全体を見渡せることが多いからである。ゴルビオもそうだった、水彩一枚を描き上げて、スノブにあてられた気分もようやく解消した次第である。


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# by papasanmazan | 2018-10-15 09:42 | 風景画 | Comments(0)

ベル・ヴューからのヴァントゥー山



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今年の八月末に新しい制作の場所を見つけた。といっても以前に何度か探しに来ていた所なのだが、そのたびに余りに雄大すぎて,とても絵にまとめ上げることが難しいと思っていた。眺望はすばらしく申し分ないのだが、こちらの腕が足りなかったのだろう、今年もう一度見なおしてみて、非常に制作欲に駆られてきたのである。


ベル・ヴューという地名や名前は美しい眺め、といった意味で、どこにでもお目にかかるが、ここはベル・ヴューというキャンピング場で、高台の一番上のところにある、したがって眺めはヴァントゥー山を真正面にすえて四方、八方、真に素晴らしい。特に山裾の傾斜が畑につらなってくる流れが魅力的なのである。以前はその当たりが良く理解できていなかった。


午前にF20号、午後少し位置を変えてM15号を制作していたのだが、他の作品との関係もあって今年は午後の分だけが完成した。横に細長いキャンバスで、全体のパノラミックな感じを出してみたかった。



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# by papasanmazan | 2018-10-14 16:10 | 風景画 | Comments(1)

サン・ピエール・ヴァッソルの村


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モデーヌの村に隣接したところにサン・ピエール・ヴァッソルという、これも小さな村がある。どちらも素朴で南仏らしいたたずまいの美しい風景を見せてくれる。先日投稿したモデーヌの村というサム・ホールの絵とともにこれも小さなF0号のキャンバスに、手前に大きな農家を取り入れて、村を遠望したところを描いてみた。

この構図は以前にも描いたことがあるし、もっと上から60号大のサイズで制作したこともある。その頃は手前の農家が改築される前で、もっと風情があったように思う。今は屋根や壁が新しくきれいになって、住むのには改善されていいのだろうが、絵の題材としては前のほうが趣があった。

しかし奥に見える村はいつもどうりの優しい姿を保ってくれているのがうれしい。


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# by papasanmazan | 2018-10-10 18:43 | 小さな絵 | Comments(1)

バルーの松林


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F8号のキャンバスにバルーの松林の中に姿を見せている南仏風の家々を描いてみた。松林の緑と建物のオレンジがかった色彩の対比が美しく、それにあわせて松の木々の幹やその間の複雑な色の組み合わせに惹かれたものである。


それほど主題の中心になるようなものがあるわけではなく、全体の響きだけを頼りに制作を重ねなければならない。どのような制作にも忍耐は必要だとは思うが,この絵のようにこれといった手がかりのないようなものは特に自分の制作の過程をよく見張っていかなければならない。

ここでもヴァルールという言葉を使っていいわけである。たえずヴァルールに気を配りながら、と言うよりほとんどヴァルールだけを頼りに仕事を進めていく、割合に根気の必要な制作である。


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# by papasanmazan | 2018-10-07 18:20 | 風景画 | Comments(2)

モデーヌの村


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サムホールのキャンバス、0号に続いて小さなサイズだが、それにモデーヌという、これも小さな村の風景を描いてみた.南仏特有の鐘楼が魅力的な村で、いつもはこの鐘楼や平べったい教会の姿を構図に入れながら描くのだが、今回はもっと北のほうへ離れた遠いところから農家の存在を引き立たせながら制作してみた。

農家を通してあざやかな緑の畑が縦横に視線をひっぱっていってくれる。こういう風景はもちろんどこにでも見られるものだろうが、なんだか懐かしく,悠久なものを思い出させてくれるようで、以前からあこがれていた構図である。なんでもない内容だが,割合に描いてみて難しいものである。

余りしつこく描くのではなく、できるだけアッサリと見せる、それでいて構成の中で重要な部分を占める、これはやはり難しいコツだと思う、また難しいと分かっていたので少し躊躇していたものである。今後ももっと大きな画面にまで発展させていきたい風景画である。


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# by papasanmazan | 2018-10-02 18:36 | 小さな絵 | Comments(2)

=個展のご案内=

秋の個展の案内状が出来上がりました。

兵庫県芦屋市にある ぎゃらりー藤
11月2日(金)~7日(水)

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# by papasanmazan | 2018-10-01 05:32 | 展覧会 | Comments(0)

梨とワイン杯


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幸田露伴の小説〔望樹記〕の書き出しは、年をとるとケチになる、である。同じように絵を描いていて、年をとるとヘンクツになる、というわけでもないのだが、最近かなり小さなキャンバスに普通で言えば大きすぎたり、個数が多すぎたりするようなモチーフを組み合わせたような静物画や、見晴らしの利く広大な眺望をおさめたような風景画を描いてみようと思うことが多くなった。


体力的に大きな画面が無理になったということはまだ感じないし、どちらかというと小さなキャンバスのほうが難しいと思うので、どうして小さな画面を試してみようとするのか分からないのだが、それほどヘンクツな考えはしていないつもりである。


そういったところでF0号のキャンバスに梨を二つとワインの杯、これは陶製のものだが、これを組み合わせて、それぞれの動きを強調してみたくて描いた静物画である.背景は小さな画面があまりうるさくなるのをひかえるために黒とグレーの縞模様の布を置いている。この布も気に入ったものである。





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# by papasanmazan | 2018-09-28 18:56 | 小さな絵 | Comments(2)

バルーの城遠望


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以前からバルーの城を遠望して、前景の丘や畑などと組み合わせたものを描いてみたいと思っていたのだが、ようやく今年の夏になってその場所が見つかった。いつも通っている道から少しそれたところで、その場所が見つかるとまた描いてみたいようなモチーフがいくつか増えてくる。

緑が多く、自然が沢山残っているフランスは私にとって大変に有難い制作の場である。まだまだ恵まれた自然の中でイーゼルを立てながら、生きた美しい風景画を描いていきたい、そのためにも日常の生活をしっつかりしなければと思っている。


12号のキャンバスで長辺と短辺が2対1の、細長い特寸のものを使って描いてみた。バルーの城自体は今までに何度も手がけているのでその構造は良く分かっている、それを遠望するのでどのくらいの描写度が必要なのか、それが全体の風景として成り立っていく上で判断しながら制作を進めていった。ある時は少し城の細部を描き込みすぎたり、説明過多になったりしたが、そのつど元に戻していくような、そういった繰り返しで仕上がっていった。手前の畑などもやはり細かすぎる描写を最後には大きく、一面の抜いたような色彩にとらえ直して完成したものである。




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# by papasanmazan | 2018-09-25 20:15 | 風景画 | Comments(2)

マザンの教会


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F3号の、比較的小さなキャンバスに、自宅からすぐ近くの場所のワイナリーあたりから見たマザンの教会を描いてみた。この場所ではよく制作しているのだが、教会を手前に大きく扱った構図は初めてである。この場所はマザンの村を紹介するのによく写真などで使われているところで、眺めは非常にいい。全体に俯瞰するような眺望がお勧めなのかもしれないが、教会をアップするのは今まで気がつかなかった。


なるほどこういうふうに教会の建物を前面にもってくると、写真だとかなり窮屈な構図になるのに違いない、そういう点、絵画は自分の目と腕を使って画面を組み上げていくことが出来る。名実ともに構成する、という言葉があてはまるわけである。


少し私道に入れてもらって、距離をとりながら描いた作品である。もちろん持ち主の人に会ったら許可を得るようにしている、今までいやな顔をされたことはないし、どうぞ、どうぞといってくれるのが一般である。




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# by papasanmazan | 2018-09-23 17:41 | 風景画 | Comments(2)

二本の松とバルーの城遠望


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八月の八日頃からプロヴァイダーのせいでインターネットがつながらなくなり、ブログの更新も出来ず、また固定電話も同じ回線なので使えない状態が一ヶ月以上続いていた。八月という月はフランスはヴァカンスの時期で,こういう時に機械が故障したりしても誰も働こうとせず、また病気になってもかかりつけのお医者さんもいったん休みをとったらどうにも診察もしてもらえない状態になる。

何年か前にも同じようなことがあり。その時にはほとんど二ヶ月待たされた経験がある。今回は一ヶ月と二週間ほどであるが、その間に日本では大阪に台風が被害をもたらし、フランスのテレビでも関西空港の様子をすぐに報道していたが、大阪の息子や知人に電話しようにも、またメールで問い合わせようにも共に使えない、ようやく何とか息子からのメールを見ることが出来る状態になって、額縁を置いてある古い家の屋根が飛んでしまって、とてもそのままの状態にしておけず、息子や家内の甥などが協力してくれて安全なところに運んでくれたとのことなどを知ることが出来た。少し額縁などの被害がありそうで、11月の個展に向けて心配しているところである。

その間にも作品は沢山出来上がってきた、遅ればせながら少しずつブログに投稿していくつもりである。P20号の風景画で、先日紹介したF20号の松の木の間から見えるバルーの城とおなじ場所、ほぼ同じ構図のものである。少し視点を変えただけでもう一枚描いてみたくなる、そういうことが制作の実際にはよくあることである。




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# by papasanmazan | 2018-09-15 23:27 | 風景画 | Comments(4)

地元での個展

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8月2日~8月31日までモルモワロン(Mormoiron)のワイナリーCave Terraventouxで個展をしています。

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昨年の戸外での制作はマルモールで描くことが多かった。ひとつ新しく見つけた場所がヴァントゥー山を背景にしてマルモールの教会を中心に大きく広がった、スケールの大きい眺望の場所で、大変に気に入った制作地になったのである。そのマルモールの村の入り口のロータリーになっている所に大きなワイナリーがあって、その壁面に絵を飾れるようになっている。

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とても広いワイナリーで、その駐車場もいつも車が沢山止まっている。昨年の暮れに展覧会の申し込みをして、この八月の一ヶ月の間、作品を並べさせてもらっている。


日本での個展はデパートであれ、町のギャラリーであれ、回数も重ねているので慣れてはいるが、フランスのワイナリー(仏語、キャヴォー)では初めてなので少し戸惑った。しかし広いのは広く、大きな絵を含めて30点以上飾ざることが出来た。飾っている間じゅうでもワインを買いに来るお客さんが多い場所である。かかりつけの歯医者さんのキャビネに続いての地元での個展である。
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# by papasanmazan | 2018-08-08 01:48 | 展覧会 | Comments(2)

油差しとコンポチエ





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今年の春さきにノミの市で買った油差しが静物画のモチーフにピッタリと来て大変に気に入っている。今までに二枚のフランスの古い額にあわせた静物画に続いてもう一枚、今度はF8号に描いてみた。前作二点はなんとなく古い額にあわせたようになって、少し情感に流れた感じがあったので、このF8号はもっと構成的にしてみようと思った。


油差しと果物鉢(コンポチエ)の組み合わせを工夫しながら、それに果物と湯のみを配したものである。こういうふうにそれぞれのモチーフをテーブルに置きながら何を見ているのかというと、とにかく画面の流れであり,この絵の場合は特に白の面積の配分である。数学的な数で割り切れるような面積ではなく、もっと目を使った直感的な白の美しさを目指した計算である。


自分自身こういった静物画を考えていくのが好きであるし、単に制作するよりも何か小さくても目標がはっきりしていくのが励みになっていいと思う。

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# by papasanmazan | 2018-08-05 21:36 | 静物画 | Comments(2)

ヒマワリの花


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先日のひまわりに続いてもう一枚パステルでひまわりの花を描いてみた。今度のは紙の地の色がピンク系で縦型に使っている、前作はグレー地の横型だった。今年は2003年の猛暑に匹敵する暑さに見舞われているフランス全土、テレビのニュースでも連日注意をよびかけている。そんななかでヒマワリ畑だけは元気な姿で目を楽しませてくれるプロヴァンスである。


ピンク地の紙を使い始めたのはプロヴァンスの風景になじみ出してからである。とくにヒマワリと強烈な光を感じていると何か青い空の向こうに明るいオレンジ色やピンクがかった色を思わず思い浮かべてしまった、その時以来この紙を使っている。ただ注意しなければいけないのは、この色の上にパステルを重ねていくと花の黄色とピンク地の色とがハレーションをおこしてただしいヴァルールがつかみにくいのである。制作している途中でも何度でも画面からはなれて、遠くから色の明度、彩度を確かめながらヴァルールを整えていく必要がある。







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# by papasanmazan | 2018-08-02 16:30 | パステル | Comments(0)

小さな果物


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先のF0号の油彩、野の実と同じ趣向で今度は小さな水彩画の静物を描いてみた。182×146mmとごく小さな画面だが、こういったものを沢山描いていくのは大切なことだと思う。とにかく描いて、描いて自然に手に何かを覚えさせることである。何か制作欲がでて、さてどういう風に描いていこうかと考えているようでは、これはもう遅すぎる。真剣の勝負なら即死するのと同じようなものである。


水彩は水彩の手順があってあまり重い感じになってはダメだと思う、その軽やかさと透明感が魅力であり油彩とはまた違った感覚になる。どちらかというと仕事のスピード感を生かしていきたいと思うのである。そういった制作するという仕事そのものを良くわきまえておきたいと思う。







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# by papasanmazan | 2018-07-28 16:19 | 水彩画 | Comments(2)

野の実



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風景画の場所選びもなかなか大変である。有名な観光地や、人から聞いたいい場所というのをいざ自分の目で確かめてみても必ずしも気に入るとは限らないし、いつも制作している場所を他の人にすすめても、それがその人にとって制作に適しているかどうか分からない場合が多い。場所を選ぶというのも微妙なものである。


先日も車で制作に向かう途中、ああこのあたりから描いたらいいだろうな、というところを見つけた。帰りに車を止めて、その場所を色々検討してみるのだがどうしても気に入ったアングルが見つからない。車を走らせているところと、その脇に寄ったちょっとした違いで、絵にしようとする気持ちが違ってくるのである。何度も左右に視点を変えて探してみたがダメだった。


仕方なく停車したところに戻ってひょっと見ると、崩れた石造りの小屋の横に赤や黄色の小さな野の実がたくさんなっている。大変色がきれいで、まったく野生化した実である。風景は見つからなかったが静物画のいいモチーフが見つかった。


これも小さな砂糖つぼとグラス、置いてあったクルミなどを野の実を取り合わせてF0号の小さなキャンバスに描いてみた。





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# by papasanmazan | 2018-07-26 19:33 | 小さな絵 | Comments(0)

ひまわり



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夏が来た、プロヴァンスのあちこちに紫のじゅうたん、黄色のじゅうたんが敷き詰められれている。ラヴェンダーとヒマワリの畑、そしてセミの声。気温も上がって日中の戸外での制作も汗だくである。


毎年この時期にひまわりをパステルで描いている。もうかなりの数の作品になっているはずである。以前の描いたものから比べると説明的なところがかなり少なくなってきたようで。客観的な表現を求めている人たちから見れば実感のなさを指摘されるかもしれない。しかし自分としてはその変化は大いに目指しているところである。


ひまわりといえばエネルギーの象徴、元気印の明るさなどを思い浮かべるのだろうが、現在のパステルの制作に当たってはそういった表現はまったく考えていない。もっと全体としての存在感だけを目指してパステルを重ねているだけである。





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# by papasanmazan | 2018-07-19 03:31 | パステル | Comments(0)

プロヴァンスの風雪


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私たちが住んでいるマザンから近いところで、いかにもプロヴァンスの感じがする場所といえばバルーの城のある辺りの開けた眺望と、モルモワロンの緑に覆われた平野からみるヴァントゥー山の姿、これらが代表しているような気がする。大きく広がったこれらの風景はいかにも豊かで、地のぬくもりを私たちに伝えてくれる。


これもバルーの建物を描いていた時に経験した話である。オリーブに囲まれた、もう人は住んでいないが、かつてはなかなかしっかりした家だっただろうと想像できるような、一部崩れたような建物が残っていた。壁のぶぶんは石造りそのままの色なのだが、ところどころに名残のオレンジ色が見えている。


建物の構成もしっかりしているし、周りの丘やオリーブとの組み合わせも制作欲を駆り立てるものだった。先日のプロヴァンスの農家と同様にマザンに引っ越してきてすぐにこの建物の絵も描き始めていたのである。そんなある日、一人の男性が、かなりの老齢だったが、制作している私に近寄ってきて話をしはじめた。


この建物はかつては自分の住んでいた家で、随分古いもので、修復するお金がなくってそのままにしている内にとうとう住めなくなってしまった。今は違うところに子供と暮らしているが、建物はますます崩れていく。それが悲しくて役所にその話をしたら、寄贈してくれるのなら役所がそのまま保存してくれる、ということだったそうである。


その老人は喜んで寄贈し、役所のほうでも少しずつ保存状態を改良して、今でも何か古いよき時代を思い出させるような光景を残していてくれる、そんな美しい話である。その人の話も年齢のためか、大分たどたどしかったが表情は非常に輝いていた。今はどうされているのだろうか、この建物を見るといつもそのその風雪を感じるのである。F10号の油彩にしてみた。





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# by papasanmazan | 2018-07-11 15:51 | 風景画 | Comments(2)

地球儀のある静物




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先日出来上がったオイル差しのある静物を入れた同じ大きさ、同じ額がもう一つあって、これも対になるような感じで、今度はオイル差しと地球儀、白い砂糖いれ、リンゴ二つの静物画をもう一枚描いてみた。背景の布はうっつすらとした金、銀模様のものを使った。


構成としては曲線的なものが多いので、布を少し直線的にあつかうようにしてみた。描いてみてやはりオイル差しが一番面白い。こういった気に入ったモチーフに出会うと制作するのが本当に楽しくなる。


よく静物画を描く時にモチーフの選び方が難しい、また描いてみたいモチーフが見つかってもそれらのそれぞれのおき方をどういう風にすればいいのか分からない、というような質問を受けることがある。たしかに物の構成は難しいとは思うが、一つの簡単なヒントは、自分が描きやすいように置く、ということである。何もこう置かなければならない。ということはない、自分の気持ちを最期まで引っぱっていけるように、楽しく描けるように心がけていけばよいと思う。

風景画にしてもそうで、この場所で描こうと決めても、すぐに描き始めるのではなく、二、三歩でも右に寄ったり、左から確かめたり、前後にも動いて試したり、とにかく描く前によく相手を観察することである。ほんの少し違った視点でも結果は大きく違ってきたりするものである。




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# by papasanmazan | 2018-07-05 23:05 | 静物画 | Comments(2)

プロヴァンスの農家



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プロヴァンスに住んでからすぐに目をひいたのがこのバルー辺りの風景で、なるほどこれがプロヴァンスの景色なんだと納得して、さっそく制作に掛かったのである。もちろん予想もしていなかった立派なお城もあるし緑が豊富で、所々に見えるオレンジ色の農家が色彩感を強めてくれる。


そんななかでも特に魅力的だったのがこの農家である。15年ほど前は無人の家で、荒れ果てていて、自由に中に入って絵を描いたりも出来たものである。この建物自体も特徴的だし、そこからの眺望もまったくプロヴァンスの風景という感じがして毎日出かけていた。


そんなある日、近くの畑でトラックターにのって農作業をしている人が絵を描いているところまでやってきた。そしてじっと私の絵を見ながら色々とお互いに話をしだしたのである。その頃私は戸外で制作するときでもいつもCD持参で、クラシッツク音楽を聴いていたのだが、その人もじつはクラシックファンだったのである。モーツァルトやその他、とくにピアノのリパッティが好きだと興奮気味に話していた。このあたりでそのようなクラシック音楽が話せるなんてめずらしいと喜んでいた。


その他にも、その息子さんが今医者のインターンの時期で、そのために百姓の仕事がやめられないとか言っていた。その人の畑はこの横のところなのだが、住んでいる家はかなり離れたところにある、だからこの空き家を買って住み変えたいのだ、ただこの家を買うのは安価なのだが改築するのに大変な費用が掛かる、と悩み顔だった。


その後しばらくして、誰が買ったのか知らないが、随分改修されて、今ではきれいで立派な農家になっている、頑丈な門が立てられ、常に鍵が閉まっていて、とても中に入って制作することは出来なさそうである。





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# by papasanmazan | 2018-07-03 00:39 | 風景画 | Comments(2)