
柚野からの富士はなかなか見晴らしもいいし、周りの景色は棚田風景も画題としても面白く、素朴さがまだ残っていて大変気に入っている場所である。家からも車で15以内で行けて、油彩などの制作にもありがたい。少しずつ農道などを歩き回っているうちにあちこちでお墓の石塔に出会う。今でもお花を供えて祖先を拝んでいるところもあれば、もう朽ちてしまって名前すら分からないものもある。そういったあまり目につかないような場所で、よく見れば画題になるようなところを見つけ出すことも多い。
そのような親しくなってきた柚野からの富士の風景をF15号に制作してみた。新しい家も多く建て込んできているが、森や林の塊や丘の緑などと共々に一つの視覚要素くらいに考えて制作を進めていく。富士の大きな山容と画面手前の人的な部分との対比が主な見どころであり、それぞれの描き分けも頭に入れながら全体としての統一感も図っていく。制作の途中、その日その日の気温によって富士にかかる積雪にの様子が変わってくるが、最近はそういった表面的なことは気にならなくなってきた。
かなり日にちをかけての制作もようやく終わったところである。これからの冬本番を迎えて今回も富士の制作をがんばるつもりである。