
昨年から紅白のシクラメンが咲き続けている。特に白い方の花は二年前くらいからずっと花をつけている。二つ合わせて大きな籠におさめているが、それをモチーフにしてパステル、水彩を何枚描いてきたことか。ずっとアトリエで眺めていると何故か惹きつけられるようで、思い切ってF12号の油彩を始めてみた。
向かって左の奥にコルネット、右に白の琺瑯製の食器、そして中央に紅白のシクラメンを籠と共に配している。12号のキャンバスにしては少し多すぎるモチーフの数だが、花の美しさを強調しながら楽器や食器を軽く描くようにしてみた。
花も楽器もともによく絵にするモチーフだが、あまり一つ一つの細部にこだわるとなにか俗っぽい、説明的な作品になってしまうかもしれない。たえず全体感を大切に考えたいものである。