
現在住んでいる富士宮市の青木平は小高い丘の上にあるが、その坂の下に妙善寺という日蓮宗の寺がある。こちらに引っ越してからその坂道を道を通るたびに、富士山の眺めはそこからはどうだろうかとずっと気になっていた。ようやくこの冬から制作し始めることになった。
まずはF10号のキャンバスを大きな墓地に囲にわれている横に据えて描き始めた。手前にには畑の中に新しい色鮮やかな家々が見えているが、それらは画面の一部位に考えを定めて、主は富士なのである。以前にはそのあたりの進め方があいまいだった。
大きな富士を目の前にして10号のキャンバスに全体を収めていくのも、重量感を狙っていくのもなかなか難しい。途中脳梗塞の手術があって少し体力にも自信がなかったが、何とか完成にまでこぎつけた。この墓地の一番上の所でF20号も制作中である。