
南フランスに住んでいた時の思い出の場所、レ・ヴォー・ド・プロヴァンスの風景をもういちど水彩で描いてみた。現場には何度も通ってかなりの数の油彩画を描いたが、そのうちの何枚かは日本に持ち帰ってきており、それをもとにアトリエで水彩で試している。
ゴッホの耳切事件のあと入院した病院がサン・レミの町に今でも残っており、そのサン・レミを通り抜けるとアルピーユの山塊にかこまれた広大なオリーブ畑が見えてくる。そしてその向こうに荒々しい岩山がそびえ、それがレ・ヴォー・ド・プロヴァンスの城である。
自然の岩山を利用して作られた中世の城で、現在ではフランスの観光名所の一つになっている。城の岩肌とオリーブの緑の対比が美しく、今でもなつかしく思い出される場所である。