
まだまだツツジの花が盛りである。今度はF4号に描いてみた。赤とピンクの花で、キャンバスを縦型に使ってみた。ツツジの花の強さを見つけ出すのは難しく、また特に個性的なフォルムもつかみにくいものである。ただその花の重なり合いなどのなかに風情があるのかもしれない。
花の存在感が大切なのだろうか、花と花瓶の存在感なのだろうか、または花と花瓶、それに背景を合わせた存在感なのだろうか。これは花を主題にしたときに限らず常に考えさせられる問題である。油彩、水彩、またパステルなどの画材の違いによってもそれぞれの存在感に対する答えは違ってくるのだろうか。
いや存在するのは現実のモデルになっている花や花瓶であって、描かれた絵というものはウソに過ぎないものなのだろうか。これは絶えず制作していて考えさせられることがらである。
私の考えは決まっている、描かれた画面こそが存在しなければならない、と。