
ミモザの切り花を家内が買ってきた。花瓶に挿して見ているとカンヌのミモザ祭りに行ったことなどが思い出される。静岡の暖かい所でもミモザが咲いているのを見かけると梅や桜と同じように春の季節を感じてくる。
その花をモチーフにして一枚静物画を描く事にした。これも非常に好きなチェーホフの本も取り入れる。全集本の赤い背に黒の装丁の、本好きの人なら良くご存じの本である。チェーホフは若いころからドストエフスキー、トルストイといった具合によく読んできた本である。今でも読書が好きで、特にこの頃はトルストイがいい。幼年時代、少年時代、セワストーポリを読み返したところである。
本と花、それからこれもよくモチーフにする楽器、フルートとクラリネットをあわせてP15号の大きさで描いた静物画である。アトリエで時間をかけて描ける静物画がやはり年を取ってくるとありがたいような気がして、これからもっと数が増えてくることになりそうである。