今年は正月の能登地震に始まって何か異常気象のような雰囲気である。三月の末から雨が多くまるで梅雨のような空が続いていた。そんなある日、早朝から珍しく晴れ上がって富士の姿もくっきりと見えている。以前から意気ごんでいた日本平からの富士も今日こそはと、水彩の用意をしてすぐに出かけた。
三保からの富士は一応のところ描いてみているので、この日本平からの富士が海を取り入れたものとして二番目の制作になっていく。とにかく新しく海と富士の制作を進めてみたかったのである。こちら静岡側の情報はほとんどなかったのでできるだけ知った人に聞くようにしていた。最近は情報源が多様化しているが知った人に話を聞くのが一番だと思う。
実際に見た日本平辺りは思っていたとうり自分には一番ピッタリとくる風景であった。これからの季節はかすむことも多く、また雪も無くなってくることで本格的に油彩に取り組むのは今年の秋以降になるだろうが、まずは水彩でM12号を試してみた。これだけの制作でも何かワクワクと予感されてくる。