
大きな画面(560×420mm)に相手も大きな竹林を収めてみた。このシリーズはいつもパステルである。さすがにこの大きさのパステルになると現場で二日かかってやっと仕上がった。パステルは思っているほど手軽でもなく、不器用な私は指が痛くなるほど描き込むことが多いので、若いころから疲れることが多かった。
この竹林も描き始めは割にスムースに柔らかくいったのだが途中からはいつものような力の入れようになり、最後には少し重すぎたかなと思われるほどの描き込みになった。しかしこういったものがあっていいと思う。
こういう作品が続きながらそれが経験になって後の制作につながっていくのである。一枚描いてそれがすぐにいい作品になるようなことはめったにないことである。要するにどこまでも集中して作品の向上を図っていくことなのだろう。竹林はまだまだ続く。