
220×150mmの小さな風景を水彩で描いた。四年前まで住んでいた南フランス、マザンの村の思い出の風景である。石造りの家で、家内はそこでペンションをしていた。足かけ16年そこに住んでいたのだが風景画の題材には事欠かなかった。ヴァントゥー山もその一つである。富士山のちょうど半分くらいの高さの山で、南仏の巨人と呼ばれ、南仏唯一のスキー場がある。家からも近いので毎冬家内はそこに出かけてスキーを楽しんでいた。
日本に戻ってからは山梨の鳴沢村にあるふじてんスキー場が本拠地に変わって相変わらずスキーを続けている。静岡に越してからもやはり車で通って、今年はずいぶん上達したようである。雪や富士山を見ているとふとヴァントゥー山を思い出す。
そしてオリーブである。南仏はいたるところオリーブ畑だった。これもなつかしい風景で、現在の家の庭にはオリーブを植えてもらうように注文した。小さな庭だが10本の木が植わって大変満足している。南フランスの思い出を少しは実現できそうである。