久しぶりに少し大きなキャンバスに静物画を描いてみた。F20号のキャンバスにトルソとシクラメンの花、フランスから持ち帰ったミルク差し、それに三個のゆずを加えて、これもフランスのアトリエでよく使っていた古い机の上に構成したものである。
これだけのモチーフを描いていくのにはある程度の距離、空間が必要である。日本のアトリエではなかなか大きなキャンバスを据えて描くのが難しい。特にこのトルソは少し背が高いので、今まで描こうと思ってはいたのだが、ようやくようやく配置できる場所が見つかった。
かなり構成もゆっくりと考えて、そして描いていくのもじゅっくり進める事ができた。途中かなり考え込んだところもあるが、まずは自分なりの動きを捕まえながら、最後の筆をおくところまでこぎつけた制作である。