
知り合いになった近くのブルーベリー農園の方のところで、杉と赤松の森を描かせてもらっている。この辺り一帯が赤松の宝庫のようなところで、いろいろ描けそうな場所を探してみるのだが、なかなかこれといったところが見つからない。そんな時にこの杉と赤松の森に偶然出会ったのである。
この作品で三枚目になるが、いつ見ても美しい場所である。赤松の色に対して杉の枝の重なっていくのが描く気持ちを引き立たせてくれる。それほど複雑な考えが起きるのではなく、単純に美しいと思える画題である。良く見ていると、高校の数学でならった二次関数の曲線を思い出したりもして、もう少し勉強していればよかった,などと今さらに後悔したりもする。
赤松の枝の強さを赤の色に頼りながら表し、それに対して杉の葉の深い色を目をひっぱっついくポイントにしながら画面全体の空間を考えている。この画題はまだまだ続いて作品になっていくだろう。 F20号 縦型の油彩である。