F15号のキャンバスに溶岩樹型の森の七作目を描いたもの、今回は縦型に使ってみた。溶岩樹型の森といってもその構成の岩の部分に制作意欲が集中してしまって、結果、縦型のキャンバスに岩の占める割合がどんどん増えている。今の自分としてはそれでいいと思っている。
フランスで制作していた最後のころは特に赤い岩に気持ちが入っていた。コロナ禍や日本に帰国するための準備など、いろいろな事が重なってロック・ブリュンヌの赤い岩で構成された大きな山が描けなかったのは今もって残念至極である。これだけはもう一度機会があればフランスに制作に行ってみたいような気もしている。しかし帰国時に大変な目に合って、それがトラウマになって複雑な気持である。
溶岩樹型の森はとにかく身近にあるし、まだまだ興味が尽きない題材である。描きなれてきたこともあるが、岩の構成などもっと思い切った物が目指せるのではないか、現にF25号のキャンバスに新たなものを描くことにしているのだが、悪天候に阻まれてかなわない。