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忍野富士



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寒い日が続いて戸外での制作もなかなか思うようには進まない。これで二度目の富士山麓での冬になるが、昨年よりも今年のほうが寒いようである。地元の人の話だとこの辺りは二月に入ってからが雪が多いということで、風景の制作には思いやられる。それでもあちらこちらを見ているうちにだいぶ新しいモチーフを探し出せてきた。

おなじ忍野からの富士でも少し距離をとって離れたところにずいぶん描きやすい場所があった。以前の場所とは500メートルくらいの違いなのだが、足元が安定していて落ち着いて富士に向かえるのである。F30の油彩を描いている途中で水彩も描いてみた。水彩紙の新しいのが手に入ったので試してみたかったものである。

水彩は出来るだけ常日頃たくさん描いて、手も目も訓練しなくてはいけないと思っている。油彩のための習作などと考えている必要はない、画家は絶えず手と目と頭の同時作用が必要で、そのための水彩の活用だと思うのである。


by papasanmazan | 2022-01-18 10:00 | 水彩画 | Comments(2)
Commented by ヤマセミ at 2022-01-20 13:57
素晴らしいですね!実物の富士はもちろん神聖なのでしょうが、私にはこの作品そのものがとても神聖に感じます。どこまでも透明で雑念の入る余地のない気高さ…それは表現する画伯の気高さなのかも知れません。
Commented by papasanmazan at 2022-01-27 18:01
ヤマセミ さん、神聖などとは程遠い日常ですが、制作の行為の意識が以前よりは薄れてきたようです。逆に油彩にしろ水彩にしろ、画面だけに対する集中度が高まってきたような気がしています。
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