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松と富士(紅葉台から)(1)




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紅葉台の展望台からの眺めは圧巻である。グルリと見まわしただけでも青木ヶ原の樹海や本栖湖、西湖なども姿が見えるし、遠くには日本アルプスの北岳も目に入ってくる。そしてお目当ての富士山がなんのさえぎりもなく威容を誇っている。手前の樹海から山容に這い上がっていく視線はほとんど触覚を感じるほどである。35年以上も前にこの景色を描いた時にはタブローという観念がこの景色のおかげでよく理解できるようになった。思い出の多い、そして有難い制作場所の紅葉台である。

その展望台を降りて、またそのあたりを見回すと今度は松と富士の重なりが何とも制作意欲を湧き立たせてくる。富士山と松の木の組み合わせなどというとちょっと俗な気もしてくるのだが、実物を見ているとやはり制作意欲の方が高まってしまう。それでF15 号のキャンバスに試してみることにした。

完全にその姿を現してくるのはなかなかない富士の山なので、どうしても制作は滞りがちになる。はじめ山頂を覆っていた雪もだんだん少なくなってきたが、そこは制作の経験でそれほど苦にはならない。かなり複雑な松やその他の木々の構成も少しずつ単純で、富士の姿との対照だけが問題になるように製作を進めてみた。部分、部分の説明ではなく、全体としての表現を心がけている。

by papasanmazan | 2021-06-10 11:48 | 風景画 | Comments(0)
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