コロナウィルスの影響で外出するのをひかえていた人たちも、待ちに待った七月のヴァカンスになって、どっと南仏に押し寄せてきている。モルモワロンの村の全貌をM10号のキャンバスに少し高い所から描いているのだが,下の道がだいぶ騒がしくなってきた。
教会の形が美しいモルモワロンだが、村全体の重なり合った古い建物群も他にはない面白さがある。この村はどの角度から見ても絵になりやすく、遠望した姿や、随ぶん上から俯瞰した構図などで、今までにもかなりの数を作品にしてきた。
手前の緑の面積と、村の奥に見えるブローヴァックの丘に挟まれた建物の連なりが、視線を横に引っ張っていくのがねらいであった。