
F0号の小さなキャンバスに洋梨二つとカップを組み合わせて描いてみた。意図するのは既に投稿した,F0号の三つのびわやサムホールのピシェとパイプと同じく、表面的な美しさではなく、もっと実在感を透徹させてゆくことである。
期せずして三つの作品ともに小さなキャンバスに試してみているが、実在感という意図から、どうしても緊密な感じがまず頭に浮かんできて、モチーフの物の選択が決まると、それに対してキャンバスの大きさも小さなものになってしまっている。多分集中力の問題なのだと思う。
画面としては二つの梨のうち、上に置かれた梨が浮いて見える危険性は最初から分かっていたが、あえてテーブルの面を押さえつけていきたかったので、この構図にしてみたものである。何度も、何度もこの上の梨とテーブルの面の接線を取り直した。