
先日投稿した三つのびわと同じくF0号の小さなキャンバスに、いつも通って描き慣れているモルモワロンの村の、中心から少しはずれた集落を題材にして制作してみた。
同じ場所にイーゼルを立ててこのモルモワロンの教会を正面に据えた構図を何度も絵にしているが、ふとその横の村の少しはずれにあるこの構図が何となく以前から気にいっていた。
教会を描いた絵は垂直と水平のはっきりした構成的な作品になるが、この村はずれの建物群は何か優しく訴えてくるような、優しい感情を覚えるような印象である。教会の絵が小説のようなものならば、村はずれの建物は随筆のような気軽さがある。それに魅力を感じていたのである。