
日本画でよくみられる花をクローズアップした手法、例えば梅や桜の花の輪郭をはっきりと示し、その花の数を増やしながら幹やその他の要素を加えて装飾的な画面を創り出していく伝統的な絵画、春になってこういった花が咲きだすといつも日本画の世界を思い浮かべるのである。
もちろん洋画の世界でもスケッチしながら花の一つ一つの輪郭をおったりはするし、人体デッサンで全身像を描きながら部分的なスケッチをしてみたりもする。しかし日本画の世界とは全く違った存在感を現す世界である。
この日本画の装飾的なものに若いころ随分あこがれたものである。日本画の筆づかいも少し学んだことがあって、それは役に立つものだった。
アーモンドの花のスケッチをもとにパステル画を一枚描いてみた。日本画めいていたらおなぐさみである。