あまりアトリエがモチーフなどで散らかって、どうにも制作しにくくなると、たとえば日本に一時帰国するときに片付けてみたりする。今までに使ったモチーフをそれぞれ元のところに置き直したりするのだが、小さなテーブルの上にトランペットやピッコロ、笛などをかためておいた。
フランスに戻ってアトリエの中をみていると、ただ雑然と置いただけの楽器やミルク差しがそのままうまく構成されているように見え、F12号の油彩で制作してみた。
構成自体は複雑なのだが、見ていて面白いと思われるところ、特に物と物の重なり部分と、アウトラインから面に移行するところを特に意識して描いたものである。ある程度の緊張感は出たように思う。