芦屋での個展を終えて南仏に戻ってきた。年齢とともに時差がきつくなって、なかなかもとの生活リズムが取り戻せないでいる。時々づつ眠気がきたり、疲れが出てきたりする。おまけにこの何日かはヴァール県などを中心に記録的な大雨で、広範囲にわたって被害がでていたりする。今までにはフランスにはあまりなかった地震がアルデッシュに起こったりもして、何か不吉な感じさえするこの頃である。
とはいえ今回の個展は予想以上に活気があって、成績もそれなりに納得のいくものだったので安心した。今まで以上に多くの方にも見ていただけ有難かった、お礼申し上げます。
疲れは残っているが、そうばかりも言ってられず、戸外での制作も再開である。予定していた油彩は後からにして、まず目に付いたザクロの木をパステルで描いてみた。家から近いところで、あちこちのザクロの木はモチーフに取り上げていたのだが、一箇所だけがまだ実が赤々と残っていたので、さっそく制作に移った次第である。
美大を出て、はじめて制作らしきものにぶつかったのがこのザクロの木と実のシリーズだった、そういう意味でも自分にとって大切な制作である。