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赤い森




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先日のF10号、赤い岩と横たわる木と並行して描いていたP25号の赤い森もようやく完成した。やっと、ようやく、と言っていいほど全力で描き込んだ作品である。描きあがった段階で自分で何度も点検し、じっと見直していた画面である。


F10号の前作を描いている途中から、画面向かって右側の橙色の岩の面積をもっと増やしたい欲求が強くなってきた。しかももっと大きなキャンバスに描いてみたい、そこでやおらP25号を選んで、隔日にこの二枚の並行した制作になったわけである。、しかしF10号が終わった後もP25号のほうはなかなか納得がゆかず、大いに苦労した。

自分としては満足のできる作品に仕上がった。赤い岩のシリーズとしても一応の答えが出たような気がするのである。

最近の作品を自分で見直してみて、一つよくなったと思うのは、その完成した作品のそれぞれのマチエールが以前よりはサラッとしながら粘りも出てきたような気がする。この感覚は自分にとって大変な進歩だと思っているし、有難い現象だと喜んでいる。なぜならこのマチエール、触覚というものは絵画を判断するうえで非常に重要な要素になるからである。その触覚一つで画家の人格がわかってくる、と言っても過言ではないと思う。私の理想でいえばその作品の表面を手で撫でてみたい、というようなものが出来上がってくれればと願っている。

by papasanmazan | 2019-09-13 06:16 | Comments(2)
Commented by ono7919 at 2019-09-21 15:30 x
画伯の意図する思いが表現できた作品とか…素晴らしいです。特にこの作品は実物の大きさで拝見したいものです。先のF10号では倒木と鮮やかな赤い岩のバランスが素直に感じ取れたが、この作品のダイナミックさがPCの画面では縮小され過ぎてダイレクトに伝わってこないのが残念です。
Commented by papasanmazan at 2019-09-22 15:15
ono7919さん、このP25号と前作のF10号とをパソコンの画面で見るとあまり表現の差はないようですが、実際の作品では相当違った画面になっています。最近の作品は写真にしたものと油彩作品そのものとにかなり差があって、とくにこのP25号の写真像は迫力がありません、残念です。
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