
家内が犬の散歩がてらにひまわり畑を見つけてきてくれた。家からごく近くのところである。ひまわりの花や畑は今までに油彩、パステルでかなりの数を描いてきた。かなり遠くの場所まで描きに行ったこともある。
最近はパステルで室内のヒマワリの切り花ばかりの仕事になっていた。実は油彩でひまわり畑の大きな絵を描くのは難しいし、かなり体力もいる制作になる。もうこの仕事はしないだろうなと思っていたのだが、場所が車で3分位の所、試みに見に行ってみるとやはり描こう、ということになった。
F20号のキャンバスを選んだ。ちょうどこのくらいが今の自分にはいいところだと思う。しかし何度描いてもこのヒマワリというのは難しい、個々の花を説明的にしすぎて、しかもその花の数が多くなっていくとまるでパチンコ屋の開店である。そうかといって花をただ丸いだけにしておくと月面クレーターみたいだ。そのあたりの描写と全体感との兼ね合わせが難しいのである。
ただこのF20号を描いている途中、ちょうど三度描きおえた時点でもう一枚P20号にも同じヒマワリ畑〔Ⅱ〕を始めて,ⅠとⅡを毎日交互に進めていった。制作としてはこれがよかったと思う。
ようやく先行したⅠが出来上がったのだが、いままでのひまわりやひまわり畑の絵とは違っていると思う。いままでのが花や畑の絵だったのが、今回はひまわり畑を使った画面にようやくなってきた、と言えそうである。