
キャロンの建物に少しずつ慣れて、つかみ出してきたので村の全体を描いてみようと思った。以前買ったフランス製の額にあわせて、大きさは12号大、横長の特寸で、62×41cmのキャンバスである。
教会の建物を左に倒しながら画面右に村の建物をひとかたまりに考えながら、それを右に傾けて、動きをつけながら、全体としては扇型に目線を引っ張っていくように心がけた配置である。建物を主にするといっても個々の建物が重要にはならずに、あくまでも全体の流れを考えてみたかった。
このキャンバスの切れている右側に鐘楼の建物が位置するのだが、それまで収めてしまうとまるで村の案内図にでもなりそうで、全く俗っぽくなってしまいそうなのであえてこの切り取った構図にしてみた作品である。