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ヴナスクのプラタナス


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昨秋の芦屋での個展で、案内状にF15号のヴナスクの白樺という作品の写真を利用した。その会場での当作品の評判は一番目立つところに展示したせいもあるのだろうが、割合によかったようである。自分自身でも納得できるものであったのだが、展覧会後に家内の意見で、あの絵をもう一度描いてみたら、ということであった。

なるほど割合に落ち着いて制作したもので、あまり過不足は感じないものなのだがまだ発展するだけの余地がありそうに思えた。真冬になってからそのヴナスクの現場に出かけて想をもう一度練ってみようと試みた。せっかく新しく描くのだから少しでも構図を変えたり、キャンバスの大きさも違えたり、などと右へ行ったり左に向かったり、登ったり下ったり(ここは小高い丘になっている)、色々試してみるのだがどうにもならない。

かなりの時間をかけたのだがとうとう昨年とまったく同じ位置、まったく同じF15号ということになってしまった、そう決めるしか描けないのである。

出来上がったものは自分としては今回もこれでよし、かなりの発展がある、と満足している。





by papasanmazan | 2019-02-14 03:36 | 風景画 | Comments(2)
Commented by カワセミ at 2019-02-18 20:19
前回と全く同じ場所、でも雰囲気はちょっと違いますね。先の作品はプラタナスを通して見る家々が印象的だったような気がしましたが、この作品はプラタナスの重なりの美しさが印象的で私はこちらの方が好きかな。
Commented by papasanmazan at 2019-02-19 14:40
カワセミさん、自分としては前作よりも今年のもののほうがズット平面性が増したように思います。平面性それが一枚の画面、ということ、つまりタブロー、ということで、普通に言う絵というものではないのです。いつも私が繰り返している、同一平面上に、同時空間を築き上げる、ということになります。その理想に少し近づいたような気がするのです。
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