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晩秋ヴァントゥー山


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昨年11月の日本での個展を終えて、フランスに戻ってすぐにF10号の風景画を描き始めた。この風景はぜひ秋の枯れた感じの時がいいだろうと心待ちにしていた場所、ベル・ヴュウからの俯瞰図である。

春、夏よりも大地の傾きがよく画面の動きにあわさって、秋の落葉した木々の群れの色彩に流れていく全体感に制作していて大変に魅力を感じたものである。しかし途中でモチーフの実景に引っ張られて過ぎて、これもやはりアトリエにしばらく放置しておいたものである。

少し時間を取って、間を置くというのか、余り直情的になり過ぎないように心がけていくのも大切なことだと思う、今年の正月を越してから、やおら制作を続行した作品である。晩秋のヴァントゥー山といっても完成したのは真冬の寒い日だった。





by papasanmazan | 2019-01-27 19:35 | 風景画 | Comments(2)
Commented by カワセミ at 2019-02-02 14:01 x
山が雄大ですね!…麓の小さな村とそこに通じる白い道、さりげなく描かれていながら山とは対照的に情緒あふれる趣きに心が和らぎます。真冬の寒い日に完成した晩秋の絵、そこにはとても暖かな空気が漂っていて素敵です。
Commented by papasanmazan at 2019-02-10 00:12
カワセミさん、この作品はもっとおおきなキャンバスに、たとえば20号くらいのものに描くべきだったと思います。10号では何か山の大きさにいたらないような感じがして、これはいずれまたの機会の課題にしておきます。
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