崖の風景


c0236929_18252955.jpg


明けましておめでとうございます、今年も制作した油彩や水彩などを少しづつアップしてゆきますので、よろしくお願いいたします。

新作はF20号の油彩、崖の風景である。なにも崖っぷち、というような自虐的な意味ではなく、この崖を懸命に登り詰めたところに何か新しい、素晴らしいものが待っている、そこに到達するための日々の努力をおこたらないようにしたい、そういったモチーフとしての崖である。正月そうそうシャレでもないが、命ガケの油彩画かもしれない。


仕上がりも粗い感じを残すようにした。自分でもためらったのだが、途中まではわりあいスムースな制作で、画面としてもおとなしく柔らかな色調だったが、仕上がっていくにつれてあらっぽい筆触になっていった。油彩の制作にペインティングナイフを使うことはまったくなく、絶えず筆だけの、それもどちらかというとやわらかい筆を使うことがほとんどの制作なのだが、今回のこの作品はまるでナイフを使ったような制作になった。

西洋の物質感を代表する、たとえばクールベのエトルタの岩のような表現は、いかにも写実のきわみのような生々しさを見せ付けられるが、自分としては日本を代表して雪舟の山水長巻の岩の重層の表現にひきつけられるのが正直なところである。そういうこともあってか以前からナイフを使ったような制作はあまりしたことがない。今回のこの崖の作品は何か一つの転機になっていくのかもしれない。



[PR]
by papasanmazan | 2019-01-01 23:02 | 風景画 | Comments(2)
Commented by カワセミ at 2019-01-04 17:17 x
新年あけましておめでとうございます。
崖の風景で始まった2019年 果てることのない天上をめざしひたすら崖を登られる画伯を只々尊敬しながら その世界を拝見させて頂けるのを楽しみにしています。

Commented by papasanmazan at 2019-01-05 12:19
カワセミさん、今年も何か気づかれたこと、ご意見や批評などをお願いします。幸いなことに、まだ自分に満足しきれるというような思いがなく、絶えず何が足りないのか、理想とするものを探し続けているような精神状態です。それでいいと思っています。完全な安心立命に少しでも近づければ、と。
<< ヴナスクの教会 バルーの坂道 >>