地中海に面して、カンヌからサン・ラファエルの間にエステレル山塊という赤い岩山の絶壁と海とが迫りあって、大変ダイナミックな景色を展開しているところがある。今年の夏のヴァカンスに訪れてみたが、やはり描いてみたい風景の一つである。
海と岩山が迫っているためになかなか距離をとって制作できる場所を見つけるのが難しかった。岩山の中に入ってみて、赤い岩の組み合わせから海を遠望できないかとか、海岸線の絶壁を通して赤い岩の連続に目線を引っ張っていくような構図を取れないものだろうかとか、思いついたところを探してみたが、決定的な場所は見つからなかった。
しかし何箇所かは描けそうな場所があり、今回は水彩だけを描いてみた。 出来上がったものを見ているとやはり何とか油彩にしてみたい場所である。