梨の静物







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フランスで買った額縁にあわせて一枚静物画を描いてみた。大きさは6号と8号の中間くらいである。洋梨三つと食器の組み合わせで、白地にに赤い線の模様の布を台の上に敷いてある、いってみれば極あたりまえの静物画である。


高校三年の時に新任の美術の先生に、大功は拙なるが如し、という言葉を習った。その時は他に武者小路実篤のことなどにも話が及んでいろいろ新鮮な感じがしたのを覚えている。しかし高校生くらいではなかなかその本来の意味はつかめなかった。


のちに大功は拙なるが如し、とか大賢は愚なるが如し、というのが老子の言葉だと知り、そしてこちらも年齢を加えるにつれそれらの内容が良く分かるようになってきた。最近は老子,荘子などを好んで読んでいる。


なるほど絵の作品の上でも大功は拙なるが如しというのはうなづける言葉だと思う。ちょっとした見た目には大変上手で、人目をひくような作品でも長く見ているとアキてくるものもある。また段々と嫌気が差してくるような作品もある。そういった小器用で、ちょっとした小才のきいた絵がシャレたギャラリーなどに並んでブームになったりしている。


極当たり前の,何の奇を衒ったようなものもない、一見拙に見えるような作品、そういったものを描いてみたいと思っている。





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by papasanmazan | 2018-04-16 19:33 | 静物画 | Comments(2)
Commented by みみずく at 2018-04-20 21:26 x
素晴らしい!画伯の静物画の中では見慣れたモチーフで構成されているのに、画面からは今までとは違った、このピュアな感じは何なのか驚いている。ナチュラルなのに洗練されていて個々のモチーフが持つ機能より、画面全体の中での機能が優先され、梨がポットが当たり前に納まっている。又一歩前に進まれたのだろうか。
Commented by papasanmazan at 2018-04-22 15:59
みみずくさん、ごく当たり前のものをごく当たり前に描く、そういった制作、これはなかなか難しいものだと思いますが、やはりこれから必要になってくる態度のような気がします。
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