
一歩外に出れば緑の世界である。輝きだした太陽のもとでパラソルをたよりに制作している。目の前にスックと背の高いポプラが立ち並んで、その背景がヴァントゥー山である。あまり飾り気のない単純で雄大な風景である。
ポプラの垂直の要素を強調してみたかったF15号の作品である。全体を出来るだけ統一的に単純化するように試みた。細かいところを省略するのが以前より抵抗なく出来るようになって、制作自体は楽になってはきたが難しいことには変わりはない。
現実のポプラも立っているという印象が強いが,それだけでは駄目で、画面全体として立っていなければならない。そうならないと絵画の二次元性がなくなるからである。ここが一番大切なところで、まず考え方としてはっきりさせておかなくてはならないし、次には制作の実際として表現の方法を考えていかなければならないところである。

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