レ・ボーの白樺の木

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この冬、P12号のオリーブ畑からのレ・ボーの要塞を描いている時にイーゼルを立てているのが大きな白樺の木の横だった。プロヴァンスに特有のミストラルに見舞われると戸外で絵を描いていても吹き飛ばされそうなことがある。経験を積んでくるとおのずとミストラル対策も分かって来て、まず姿勢を低くすること、そのためにいつも立って描いていたのが椅子に座って描くようにもなった。制作の途中で後ろに退がって画面全体を大きく確かめるのが癖になっている私はいつも立って描くのが習慣だった。そのほうが体も自由で楽な感じしていたのだがそれを座って描くようにした当初は随分不自由な感じがしたものである。最近は場所によって座ったり立ったり、まさか寝転ぶこともないのだが、かなり制作の方法も変わって来た。


それからミストラルの強く吹く時には何か大きな風よけになるようなものの横で描くことである。例えばこの大きな白樺の木の横などでは風もかなり避けられるし、イーゼルをその木に縛りつけるとかなり安定して来て描き易くなる。あれやこれやとそれなりの対策が必要である。


そういったわけでこの白樺の木を見つけたのであるが今度はこの木を絵に取り入れてみようと思いついた。それでだんだんと後ずさりしながらレ・ボーの要塞と白樺とを組み合わせておさめられる場所を探し出したのである。これはかなり離れた場所になる。前のP12号は立って描いたのだが今度は小さなサムホール(22、7×15、8㎝)のキャンバスで、イーゼルをブドウの木に縛って、座って描いたものである。この白樺の木も大きいし要塞も強く、荒々しく、大きな岩山の塊であるから構図としてはおさまり難いものなのだが、かえって小さなキャンバスにしたほうが面白そうだった。


昨年までレ・ボーを制作していた場所から今年はかなり離れた場所に移動して描いている。雄大な景色が展開して、またオリーブも全体的な色彩として感じられるのでなかなか気に入った場所になっている。



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by papasanmazan | 2017-02-25 01:13 | 小さな絵 | Comments(2)
Commented by みみずく at 2017-02-26 14:21 x
力強い作品だ。これがサムホールだというので驚いた!荒々しく大きな岩の塊だから、かえって小さなキャンバスにした方が面白そうだった…その意図どおりに堂々と画面に収まっている。ダイナミックに且つ細やかにそれは、大画面を描くとき少しも変わっていない。
Commented by papasanmazan at 2017-02-26 19:41
みみずくさん,以前はあまり気乗りがしなかった小さなキャンバスでの制作もちょっとした考え方で最近は積極的になってきました。小さな中にも大きな世界,実在感のしっかりしたものがあると感じられるような画面を心がければまた新たな制作がのぞめると思います。
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