シロップの瓶とグラス


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昨年の夏、フランス人のお客さんからシロップを三本いただいた。私がアルコールをこの頃は全く飲まないのをご存知なので贈り物がシロップになったみたいである。三本とも形は同じで、中身がそれぞれ栗、イチジク、サクランボのシロップ、とても甘い。まずイチジクからいただいたのだが、それを飲み終わって栗の半ばまできた時にシマッタと気づいたのである。


色はきれいし大きさもちょうど静物画のモチーフになる、何よりも形がいい、飲むことばかりに気を取られてしまって、後悔先に立たずである。しかしまだ赤い色のサクランボの瓶がまるまる残っている。赤に赤をとりあわせてリンゴを三つ加え、形と高さを整えるのにグラスも入れてみた。背景には蚤の市で買った小さなじゅうたんを置いてみた。


F4号位がちょうどいい大きさのキャンバスである、あまり良策ではないが背の高い瓶を一番手前にしてリンゴは奥に押しやった形である。一つ一つの形より赤の色の連続感がほしかったのであえて無理な構図をとってみた。こういう時にグラスや皿の白色が色の抜きとして役立つのだが、描いていくうちに意外とシロップの瓶のラベルが難しく、これがこの絵の決め手になることに気づかされた。さりげなく、あまり説明もしないようにしてラベルの色を引き立たせることが出来るかがこの絵のポイントになる。


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by papasanmazan | 2017-01-24 00:26 | 静物画 | Comments(2)
Commented by カワセミ at 2017-01-24 22:12 x
すてきですね~ 今までと画面の空気が変わったような、何か羽化した蝶のような軽やかで自由な画面に見入っています。
Commented by papasanmazan at 2017-01-27 17:04
カワセミさん、年齢的にも以前のような力の入れ方とは違った考えで制作していけるようになってきた感じがします。決して手を抜いているわけではないのですが、ここのところはこれ位でアッサリおさめたほうがいいと判断すると、そのままの状態を保つことが出来るようになりました。以前はそのような判断をしてもついつい余分なものを描き加えずにはおれないような、やはり余裕がなかったのだと思います。
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