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プロヴァンスの平野眺望

プロヴァンスの平野眺望_c0236929_1985541.jpg


二年前の夏にモルモワロンの村の全景を横長のキャンバスに描いたことがある。かなり高い所から見下ろした村の全景を、拡がったプロヴァンスの平野を背景にしてパノラミックな視点でとらえてみた絵だった。それ以来、時々このような横に大きく展開する風景にも挑戦するようになったのである。

ともするとこのようなパノラミッツクな風景はただ次から次へと横に物が羅列されていくのを繋いでいくだけの、メリハリのない、また奥行きの乏しい画面になりがちで、それ以前はあまり興味がなかったものである。しかしプロヴァンスの大きな眺望に魅入られるにつれてこのような造形美にも気がつき始めたのかもしれない。

今回はバルーの高いところからの眺めで、いつもはこの風景の左に位置するお城を中心にした村の風景を既にかなりの数の作品にしてきたが、この拡がった平野や散在する村の風景は初めてである。750×375㎜の細長い特寸のキャンバスである。

横に広がっているからといって、そればかりに目をやってはいけないのである。必ず上下、左右の展開があり、又斜めにも動きがある。画面はそれらの総合でなければいけない。力感や流れ,、動感は一つの感覚だけで出来上がるものではない、そこにはリズミカルな、跳んだようなものが必要である。最近、芭蕉を読んでいて、そういった何か音の跳んだような表現に目覚まされだしている。


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by papasanmazan | 2016-03-28 19:07 | 風景画 | Comments(4)
Commented by motoko at 2016-03-29 14:04 x
横長の画布に描かれたプロヴァンスの景色が好きです。
この作品に流れる斜めの視線、その色調とリズムに、
あの吹き吹ける風と香りが甦ります。

Commented by papasanmazan at 2016-03-29 18:04
motokoさん、道端にはもうコクリコの赤い花がちらほら見られ、サクランボの白い花も咲き始めています。プロヴァンスの花の季節です。制作の予定もめじろおしで、気持ちばかりが先走っています。
Commented by みみずく at 2016-03-30 23:03 x
横長を感じさせないほどに奥行のある作品で、寧ろ右に広がる景色をもっと見てみたい衝動にかられるほどだ。プロヴァンスの地形、空気、すべてを熟知し満を持して描かれた画面からは、現在の画伯そのものが直に伝わってきてすがすがしい。素晴らしい作品でいつまで見ていても飽きない。
Commented by papasanmazan at 2016-03-31 06:21
みみずくさん、よく風景画を描くときに、風景を切り取る、というようなことをいいます。構図を決めていくときにここからここまでを収める、といったように目で実景を切り取っていくわけです。絵を描くのだからごく当り前のようでいて、これが実に難しいことで、大切な制作の要素です。いい加減なところで仕事を始めると後で泣かされるようなことになりかねません。
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