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バルーの平野

バルーの平野_c0236929_18334949.jpg


よくまとまった形で残っている中世の城があるバルーはいつも陽が当たっているという印象のある村である。城の廻りに一群の家々があって、その小高い丘から見渡した風景はまさしくプロヴァンスのそれである。眼を遮るものが何もなくて、一番遠くにアルピーユの連山までが姿を見せている眺望はいつもいつも見飽きないものである。大きな自然ではあるがどこかに柔らかさと優しさを持った風景、そして緑の色の饗宴である。

ほぼ20号大で、縦と横の比率が1対2のほ細長いキャンバスにその緑のスペクタクルを描いてみた。俯瞰図はなかなかに難しい、へたをすると退屈で平板な色の羅列と言った具合の画面になる恐れがある。それにこの広がった穏やかな平野にはあまり中心になるような際立ったものがない。全体に、全体にと仕事を進めながら徐々に画面に動きを与えるような面を拾い上げるようにしてみた。

仕事が重なっていくにつれ有り難いことに画面の中に自ずと動きが出てきたのである。それほど創ったわけではないのだが形が回転し出した感じがつかめたのである。それを機にこの作品は一気に完成にまで持ち込んでゆくことが出来た。



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by papasanmazan | 2015-09-14 18:32 | 風景画 | Comments(2)
Commented by motoko at 2015-09-15 11:26 x
以前の作品「バルーの風景」とともに、
私は、この横長に切り取られたプロヴァンスの風景画が大好きです。
プロヴァンスの風景は、この横長の感じがいいと思う理由は解らないのですが、
この作品を観ていると、なだらかな大地に、豊かに、伸びやかに生育する樹木や
畑の植物の靡く様、まさしく「緑の色の饗宴」を吹き抜ける「風」をも感じます。
Commented by papasanmazan at 2015-09-15 16:40
motokoさん、とにかく細長いキャンバスや楕円形、円形、正方形など特殊な形には制作も躊躇することが多いです。ケレン味というのはこういったことなのでしょう、最初観た時にはハッとして魅せられたものでも長く観ていくうちに飽きのくるもの、嫌みになってくるものもあると思います。本当にいいものは長く観れば観るほどその良さが分かってくるものに違いありません。そういうものを目指したいと思っています。
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