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ヴナスクの教会(小)

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今年の三月にF10号のキャンバスにヴナスクの村の突端にある教会を描いたのだが、早春の頃で、その制作の途中では雪に見舞われて坂の下まで車で出かけたもののとても上まではチェーンなしでは登ることが出きずに家に引っ返したこともあった。ほとんどが冬をひきずったような制作だったのだが今度は真夏の同じ画題をF0号の小さなキャンバスに再度描いてみた。

同じ画題であっても、また同じ角度から、同じ場所からであってもキャンバスの大きさが変わるとおのずとそのモチーフのおさめ方も変えていかなければならない。大きな制作をそのまま縮小するわけにはいかないものである、それほど’画面の大きさを選ぶということは難しいもので、これはデッサンの初歩から気をつけて学んでいかなければならないことである。

またデッサンなどを教える側もここのところをよく心得て教えなければならないと思うが如何なものだろうか。ただ単にものを描くということだけに終止している場合が多いように思われる。こういうことも時代の流れで、もう古くさくなった事柄なのかもしれない。



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by papasanmazan | 2015-08-31 23:59 | 小さな絵 | Comments(3)
Commented by ono7919 at 2015-09-02 21:35
確かにキャンバスにうまく収まった時は筆が気持ちよく進んで行くのを自分でも感じます。モチーフでキャンバスの大きさを決めるか、手持ちのキャンバスでモチーフをどのように入れるかでその絵が決まってくるのですね。そういう事にもう少し神経を使わなくてはと思います。画伯のこの作品もO号とは思えないほど大きく感じるのは、画面に程よく収まった家並みと大胆な筆使いからか、この大きさの中に無限の広がりを感じるからすごいです。
Commented by papasanmazan at 2015-09-03 02:35
ono7919さん、このF0号の作品に限らず、おおよそどの作品でも制作の初めなり、途中まではかなり筆遣いは細かくやっています。ただ最後にいくに従ってその筆の運びは大きく、細部にこだわらずに全体感だけをたよりに仕上げに向かっていくのがこの頃の傾向です。今のところはこれでいいと思っていますし何か必然的なものがみつかればまた違った表現に向かっていけるのではと思っています。
Commented by おの7919 at 2015-09-06 11:34
そうですか 最初からこういう風に描いておられるわけではないのですか。だから説明的でないのに一筆一筆が見る側にはちゃんとしたものとして想像でき、さらりと描かれているのに中身の詰まったがっちりした画面になっているのですね。どんな小さな作品でも手を抜かず謙虚にモチーフに向かっておられると云う事を知りとても勉強になりました。
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