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松とモデーヌの村遠望

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F10号の大きさの風景画で主題は松の木の林である、最初に眼をひいたのが松の幹のそれぞれの形の面白さであった。頭の中で考えてもなかなか思いつかないような変化が自然の中に時としてみられることがある。思わずハッとさせられるのだが、よくその時に何が自分をひきつけているのかを吟味しておかなければならない。そうしないと制作の途中で明確な考えがなくなってしまって行き詰まってしまうようなことがたびたびある。

この制作の場合でも木の幹という主題があって、その派生として松の緑や畑の柔らかい色、そしてこれも絵を構成する大きな要素の一つになってくる奥に見えるモデーヌの村の点在するオレンジの家々などが次々に構想をふくらませてくれるのである。モデーヌの村を遠望したところなどは特にモデ-ヌに固執するわけではないのだが、たまたまこの実景の中に存在したということで、必要なものはその色、特に赤系統の色がほしかったのである。

描き込むのはやはり松の群生のあたりで、特に向こうに透けて見える明るく’小さな家などに気をつけながらヴァルールをあげていった。遠景などは出来るだけ数少ない筆触で表すようにしてみた作品である。



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by papasanmazan | 2015-08-25 03:16 | 風景画 | Comments(2)
Commented by ono7919 at 2015-08-27 14:31 x
含蓄のある作品とお言葉が心に深く浸透します。モチーフと出会った時の新鮮さを持続すると云う事は素人には至難の技、ちょっと行き詰ると別の道を探そうと当初の本筋からどんどん離れて行って新鮮さが消えて行くことの繰り返しです。画伯の作品を拝見していると、風景でも静物でも画面が凛として迷いがなく、モチーフを選ばれた時の新鮮さがそのまま見る者にもじかに伝わってきて、絵画とはこういうものか・・・と改めて感じています。
Commented by papasanmazan at 2015-09-03 02:21
ono7919 さん、やはりいつでも制作の難しさに変わりはないと思います。首尾一貫しているといっても果たしてそれがいいことかどうかは分からないことです。ただ軌道修正しながらでも大きく最後までもってゆけるというのは理想だと思うのです。偉大な作品にはその中に込められた苦労などみじんも感じさせないものがあるのではないでしょうか。
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