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バルー風景

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バルーの城と松と坂道を取り入れた構図は今までにも描いてきたが、今回は偶然手に入れた細長い額縁にあわせたキャンバスに描いてみた。4号の大きさで、長辺と短辺が2×1の割合の特殊な寸法である。坂道の勾配を表現したくていろいろ工夫して来たが、もう少し細長いキャンバスが欲しかったのである。

規格のキャンバスには三種類の形があって、F型、P型、M型と呼ばれるものである。例えば10号のキャンバスを例にとってみると、10Fというのは53・0×45・5㎝、10Pは53・0×40・9㎝、10Mは53・0×33・4㎝と、長辺は同じ長さで短辺の長さが違ってくる。Fサイズが最も幅が広く、人物型と呼ばれ、フランス語のFigureの略、Pサイズは風景型でPaysageの略, Mサイズが最も細くて海景型とよばれ、Marineの略である。これは型の名称だけであって人物を描くからF、人物型を選ぶというわけではない、構図によってPやMを使うこともある。ただしFが一般的である。

この規格型のほかにも楕円や円形、特寸の細長いもの、正方形など様々な形があって、自分の表現しようとする内容によってそれぞれのキャンバスの大きさを選ぶわけである。

ちなみにいうと、このキャンバスのサイズには日本サイズとフランスサイズというのがあって、日本サイズの10Fは’53・0×45・5㎝であるのにフランスサイズでは55×46㎝である。どうしてこういう違いが出てくるのかというと日本では戦前尺貫法をつかって長さを表していたものを、戦後尺貫法の長さを変えずにそのままセンチ法に換算したために誤差が出て来たのである。だからキャンバスの大きさの比較表をみると日本サイズはたいていコンマがついている。この誤差には日本で個展をする時の額縁を注文するときにおおいに不便を感じるのがフランスサイズで制作する者の常である。



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by papasanmazan | 2015-06-04 14:59 | 風景画 | Comments(2)
Commented by カワセミ at 2015-06-06 19:24 x
画面が左右にぐーんと広がり、今までとは又違った新鮮さを感じます。絵巻の一部分のようで、リズミカルな緑に沿って歩いて行くとあの城に行けるのかも知れない・・・そんなことを想像しながら拝見しています。
Commented by papasanmazan at 2015-06-08 15:46
カワセミ さん、絵巻の一部分のようで、というご指摘、大変有り難い言葉で、無意識の中から何か実体のあるものが浮かんできたような気がします。自分で思っている以上に日本人なのを感じるのですが、これは一つの運命的なものかもしれません。もっと画面で追求してみたいと思っています。
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