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樹間ヴァントゥー

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木の間から見え隠れするヴァントゥー山を見晴し台から場所を定めて描いてみた。F8号縦型の油彩作品である。樹間というのは随分前からのテーマであるが、ヴァントゥ−山と一緒に考えてみたのは今回が初めてである。描いていてなかなか面白かった。

こういう場合、樹間の木の群れや葉っぱ、それとその樹間の奥にある透かして見える風景、ここでは目の前にある大きなヴァントゥー山をクローズアップした形になるが、それらがそれぞれ独立した個体性を示しているのを三次元の客観的空間で認識しながら、二次元の平面、キャンバスの上ではそれらの互いの形が錯綜しながら、あるいは反発しあったり、あるいは同調してとけ込み合ったりしながら手前へ引っ張りだされたり、奥に流し込んでいかれたりと、複雑なリズムを作りつつ虚空間を構成してゆくのである。

単に目の前のものを写しているのでは決してない世界である。上村松園の美人画の世界に出てくる人物を京都の祇園に求めても落胆させられるのがオチであるだろう。



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by papasanmazan | 2015-02-13 13:54 | 風景画 | Comments(6)
Commented by みみずく at 2015-02-15 20:23 x
画面を開いてこの作品が目に飛び込んできた時”ドキッ”とした。すごい!と思った。今までにないヴァントウの迫力に圧倒されたような感覚だ。リズミカルに且つ確かな一筆一筆の色がそれぞれの役割をはたし見る者の目をくぎ付けにする。
Commented by papasanmazan at 2015-02-17 19:56
みみずくさん、一喜一憂、画面が新しくなればなったでまた違った問題点がでてきます。いつまでたっても安心できるといったことがありません。
Commented by カワセミ at 2015-02-20 13:56 x
この作品いいですね~ 距離感がすごく出ていて 木の間から見える山と村の輝きが素敵です。
Commented by motoko at 2015-02-25 11:58 x
絵画を見て感じるリズムとは、そういうものだったのですね。
反発と同調、錯綜する形が、押し出され、流し込まれ…納得です。絵を見る楽しみがまた増えました。
樹幹ならではの凝縮された景色がすばらしいと思います。
Commented by papasanmazan at 2015-02-26 01:26
カワセミさん、F8号の大きさにしてはわりにゆったりとおさまったように思います。観ていてやはり窮屈な感じな時は描いていても思い切った感じが出ず、途中放棄ということがままあることです。
Commented by papasanmazan at 2015-02-26 01:32
motokoさん,制作である以上、そこには意図や、その表現のための計算は必ず必用なものだと思います、ただそれがそのまま最後まで持ちこたえることが出来るかというと、だいたいにおいてブレがでてきたり、あいまいに進めてしまったり、となかなか一直線には制作が進行しないものです。やはり苦しさはあるものです。ただし出来上がった作品にはできるだけ苦渋の跡は残したくないものです。
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