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ヒマワリと帽子(第二段階)

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夏の花、ヒマワリ、見ているだけで元気がでそうでなかなかの人気者である。絵の作品でも有名なゴッホの連作だけにかぎらず、多くの画家のモチーフになっている。あの強烈な黄色は確かにそれだけの魅力はある。今年も新たな気持ちでこのF12号の作品を描き始めたのだが、しばらく続けているうちに、モチーフの花もしおれてくると共に画面のハリも失われてきた。

描きはじめの意図が徐々に消失されてくるにつれて、新鮮だった色彩もそのかがやきが鈍ってくるのは制作の途中でかならずでくわすことである。そこで立て直せるかどうかも一つの力量であるし、これはいい絵を描きあげるための試金石なのかもしれない。

そんな難しい段階になっていたこの絵の制作過程であるが、ちょうどその考え込んでいる時期に制作中断になったのである。家内のやっているペンションのお客様が私の高校の同窓生で、その奥様やお友達、計五名を車で家内ともども二日間案内することになった。とにかくにぎやかで、楽しい小ツアーであった。運転で体は疲れたのだが、なにかパワーはこちらがいただいたような気がしたのである。

彼等が南仏の観光を終え、ボームへと移動するのにアヴィニョンのTGVの駅まで車で送った帰りに、さてもう一踏ん張りをと、いつもの花の農家に寄ってあらたにヒマワリの一束を求めてきた。持つべきものは友達とヒマワリかもしれない。

もう一度画面全体にアタリをいれなおして制作再開である。この絵は花瓶を含めて垂直感を出してみたいと思っている。いままでとはちがったヒマワリにしてみたいのである。



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by papasanmazan | 2013-06-21 19:06 | 静物画 | Comments(0)
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